2018.05.08


スウェーデンで実践されているような、患者さんのパーソナリティーを尊重する診療スタイルでは、まず相手に興味を持つこと、相手をよく知ることが何より大切です。

その患者さんにとってベストな診療プランを提案するには、歯科衛生士にある程度の共感力が求められますが、患者さんに興味がない、患者さんをよく 知らない、といった状況では相手に共感することもできず、治療方針のヒントや手がかりも、なかなか見付け出せないことでしょう。

そのため、スウェーデンの歯科衛生士は問診をとても熱心に行います。

あらゆる角度から患者さんのバックグラウンドを探るため、問診票には家族構成や職業(経済状況)を記入する欄まで設けられているほどです。

日本では、患者さんのプライバシーにあまり立ち入るような情報収集はNGとされる場合もありますが、スウェーデンでは、個人のライフスタイルに沿った診療プランを提案するためには、1つでも多くの情報を把握し、整理しておくことが大切であると考えられています。

突然ですが、皆さんに質問です。自分が担当している患者さんのことを、どのくらい知っていますか?決して、ミーハーな気持ちで相手を詮索しましょう、ということではありません!


「患者さんと歯科衛生士」という関係性も、恋人や友達と同じように、人と人との付き合いの1つです。

相手の考え方や価値観を理解し、受け入れられていなければ、その患者さんが望んでいるベストな診療プランは、なかなか編み出せないでしょう。患者さんに“正しく”興味を持ち、より深く知ろうとすることは、とても大切なことなのです。

さて、あなたは患者さんについてどのくらい詳しいでしょうか?当て嵌まる項目に、チェックマークを入れてみましょう。

□ 主訴および基本情報(年齢、性別など)
□ 口腔内環境
□ 全身疾患・既往歴(家族歴)
□ 家族構成
□ 職業(生活習慣など)
□ 趣味、嗜好品
□ 食べ物の好き・嫌い
□ 生活環境・コミュニティ  など

日本の歯科医療においても予防が少しづつ浸透してきて、歯科衛生士がプロフェッショナルとしての立場・視点から患者さんへの共感力を持つこと、そして一人一人の患者さんを思って行う予防の大切さは見出され始めています。

人を思う予防を、是非実践してみてください。

次回は、プライマリケア・デンタルハイジニストについてです。

著者


「健康」を「財産」へ変えられる歯科衛生士を目指して

第1回 歯科衛生士の世界へようこそ!
第2回 患者さんのニーズについて
第3回 スウェーデンが予防大国と呼ばれるまでに
第4回 予防大国・スウェーデンの診療スタイル