訪問歯科で働く魅力 第4回『歯科衛生士のための働き方改革』

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訪問歯科で働く魅力 第4回『歯科衛生士のための働き方改革』
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2019.09.26

こんにちは、歯科衛生士の宮本友未です。

私は、訪問歯科に約7年従事した経験を活かし、「一般社団法人エンパシティックライフ」の代表理事として、訪問口腔ケアができる歯科衛生士の育成を日々行っています。

訪問歯科や口腔ケアを拡充するために、訪問歯科の立ち上げにおいてのコンサルティング業務や、病院・施設での口腔ケア研修も行っています。

この連載では、今までの経験を通して感じた、歯科衛生士として訪問歯科で働く魅力を、みなさんにお伝えできればと思っています!

在宅での訪問診療の現場
在宅での訪問診療の現場

訪問歯科の課題とは?

私たちが訪問する先は、主にご高齢者のための入所施設や通所施設、在宅、または障がいをもつ方のための施設です。

訪問歯科や口腔ケアサービス自体は、20~30年も前からはじまっています。それにも関わらず、質と量ともに十分なサービスは、必要としている方々にまだまだ行き届いていません。歯科治療や専門的な口腔ケアが必要な状態のまま、見過ごされている患者様が多くいらっしゃるというのが現状です。

その原因として、患者様自身が、そういったサービスがあることさえ知らなかったということや、サービスがあることは知っているものの、どこに頼めば良いかわからなかったということがあります。また、地域に訪問歯科や口腔ケア、摂食支援サービスを提供してくれる歯科医師や歯科衛生士が十分にはいないという問題も。

課題はまだまだ多くありますが、人生100年時代をむかえ、歯科医院に自力で通えずとも、歯科のサービスを必要とする方は、これからますます増えていくと考えます。そのため、これらのサービスは、社会にとっても必要不可欠になる時代がきていると感じます。


歯科衛生士の働き方を考える

現在、どこの歯科医院でも、歯科衛生士不足問題は深刻です。その原因のひとつとして、女性は結婚や育児、介護等のライフステージに立ったとき、働ける時間がかぎられるということが挙げられます。急な休みを余儀なくされることもあり、歯科医院の勤務体系では働きづらいと感じることがあります。

つまり、雇う側の歯科医院が求める条件と、働く側の歯科衛生士の条件があわない場合があるということです。

私自身は、5人の子どもを出産し、子育てしながら働いてきました。勤務中でも、子どもの体調不良などで保育園から急に呼び出されることが何度もあり、スタッフに迷惑をかけることが多々ありました。

そんなとき、訪問歯科という働き方を知り、自分の都合にあわせて働く環境をつくることができました。それは、たくさんの子どもをかかえる私にとって、とてもありがたく、今日まで無理なく続けてこれました。

訪問診療を行う筆者(左から3番目)
訪問診療を行う筆者(左から3番目)

「PTAの集まりがあるため、○時から○時間はシフトからぬけたい」「勤務中でも義理の両親から呼び出しがあれば行かなければいけない」ということがあっても、利用者様にスケジュールをお伝えしていれば、対応することが可能です。

一般歯科の非常勤として働く場合は、自由度の高い働き方を選択すると、常勤スタッフとの間で摩擦が起きることもあります。

一方で、訪問歯科の場合は、自分が希望する時間帯で最大限働くことができるため、ダブルワークも行いやすいです。知識や経験を積み重ね、スキルアップしていけば、自由度の高い働き方であってもキャリアアップは可能です。

私は、一般歯科に勤めていたころ、PTAや授業参観になかなか積極的に参加できませんでした。しかし、訪問歯科で働くようになってからは、そういった仕事以外の予定も、積極的に参加できるようになりました

そんな実経験があるからこそ、ライフステージにあわせて働くことができ、なおかつ時代のニーズにもあっている訪問歯科・口腔ケア・摂食支援サービスに力を入れて、活動を展開していくことを決意しました。


実際に訪問歯科で働く歯科衛生士に聞きました!

今回は、スワン歯科の歯科衛生士で、私が代表を務める法人で勉強中の、黒田有里さんからコメントをいただいています。

歯科衛生士 黒田有里さん
スワン歯科 黒田有里さん

実際に訪問診療をやってみると、まだまだ日々の口腔ケアが十分に行き届いていないと感じます。

介護スタッフさんたちは、日々の業務が忙しく、「口腔ケアの大切さはわかってはいるけど、食事介助・排泄介助・入浴介助等の優先度が高いため、介護スタッフが口腔ケアに時間をかけるのはむずかしい」と言います。

口腔ケアの重要性については、患者さんを支えるご家族だけでなく、介護スタッフさんにも理解していただくことが必要です。そのためには、十分なコミュニケーションをとり、口腔ケアの重要性についてしっかり伝えていきたいと思います。

私は訪問診療をはじめて1年ほどになりますが、当初は、経験豊富な歯科衛生士がまわりにおらず、「これからどうスキルアップしていけばいいのだろう」と不安がたくさんありました。

これから訪問歯科が増えていく時代の中で、不安をかかえて働く歯科衛生士を減らすためにも、もっと訪問診療について学べる環境が増えればと思います。

訪問診療は患者様により近い距離で接するため、まるで家族の一員になったかのように信頼関係が深くなります。

“あなたに会えて良かった”という言葉をいただけることが歯科医院で勤務していたときより増えたと感じます。それは、訪問診療ならではの喜びで、やりがいにつながります。

私たちは、口腔ケアや口腔機能訓練を通して患者様とのつながりをもつことが仕事です。しかし、それを単に「仕事」として終わらせるのではなく、患者様が笑顔で、幸せだと感じる時間が少しでも長く続くようにしていきたいと思っています。

患者様の気持ちに寄り添って、サポートしていくという姿勢は、どの歯科医院で働いていても必要なことではないでしょうか。

一般社団法人エンパシティックライフでの勉強会の様子
一般社団法人エンパシティックライフでの勉強会の様子


***


訪問口腔ケアに携わる歯科衛生士さんたちは、必要な知識とスキルを身につけることに余念がありません。私はこういった歯科衛生士の方々にやりがいを感じてもらえるよう、最大限のサポートをしていきたいと思っています。

訪問歯科や口腔ケアにご興味のある方、ぜひ一緒に学びましょう!

一般社団法人エンパシティックライフ 公式HPへ

次回は、私たちの法人について詳しくお伝えします♪


訪問歯科で働く魅力

第1回 訪問口腔ケアと歯科衛生士の果たす役割
第2回 訪問口腔ケアに従事して、見えてきた新しい世界
第3回 これからの訪問口腔ケアについて
第4回 歯科衛生士のための働き方改革
この記事を書いた人
宮本 友未 | 歯科衛生士

訪問口腔ケアのできる歯科衛生士の育成、訪問歯科・口腔ケアの拡充、訪問歯科・口腔ケアのスタートアップコンサル、病院・施設での口腔ケア研修を主な業務とする歯科衛生士チーム「一般社団法人エンパシティックライフ」代表理事。5児の母で、多岐に渡り活動展開中。多くの講演、イベント主催、執筆活動、テレビ取材経験あり。



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