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歯科衛生士も考えたい、呼吸と姿勢を学ぶセミナーを開催

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2019.07.19

歯科衛生士の鯨岡紀子です。

衛生士歴32年目の現在、歯科医師の主人とともに診療所を経営し、働きやすい環境づくりにつとめています。

先日、運動療法(エクササイズセラピー)を行っているトレーナーの方々に、院内セミナーを依頼しました。なぜ歯科とは少し離れた領域のセミナーを受けようと思ったのか?その理由とセミナーの様子をご紹介します。

院内セミナーの様子
院内セミナーの様子


歯科衛生士は身体のトラブルを抱えがち

スタッフの退職や育児休暇が重なり、当院の衛生士が不足した時期がありました。忙しさはピークに達し、首が痛くてメインテナンス業務がつらくなってしまいました。

衛生士がいなくてなかなか予約が取れない中、患者様のために一生懸命予約を入れてくれていた受付に、このペースでは身体が壊れるから勘弁して、と頼んだほどです。
 
次第にマッサージ程度ではどうにもならなくなり、整形外科にかけこみました。そこでMRIを撮り、ストレートネックである指摘を受けましたが、致命的に悪いなにかがあるわけではなさそうなので、リハビリと鍼治療で乗り切ることにしました。
 
そんな生活をしながら、知人や同僚との会話から、衛生士の大半は腰や首肩に痛みを抱えていることを感じました。中には、腰が痛いから衛生士業を断念したという友人もいたのです。


院内トレー二ングを依頼した理由

昨年秋、「口腔周囲筋ケア」に出会い、自分自身のTCH(Tooth Contacting Habit)に気づいたのです。その改善をしていく中で、“姿勢と呼吸”の重要性を意識するようになりました。

歯科衛生士として働き続けたいという意識が高かったこともあり、運動は必須だと思いました。しかし、ジムに通う時間はないので、YouTubeを見ながらピラティスやエアロビクスをはじめます。そこでも、“呼吸の方法”がキーワードでした。

また、咀嚼嚥下のセミナーに参加した際も、体験したのは“腹式呼吸”についてです。呼吸と姿勢が、自分にとってだけではなく、人生100年時代を生きるすべての方にとっても重要なんだと確信しました。


セミナーの依頼をするにあたって

先述の口腔周囲筋ケアの勉強や日々のエクササイズのおかげで、この頃には、私のクレンチングはおおむね治っていると、自分では考えていました。鍼治療は身体のメインテナンスとして継続していますが、通院回数は減りました。

それどころか長年の姿勢の悪さも、ずいぶん良くなったと感じており、最初はメインテナンス中に意識的に直していた姿勢も、気付くとスッといいポジションで座れるようになっているように思いました。

しかし、患者様の口腔内を診る仕事柄、身体のトラブルを抱えているのは歯科衛生士だけではありません。院内で働くすべてのスタッフの身体の痛みを軽減できたらいいなぁと思っていました。

それがきっかけで、かねてから親交のあったトレーナーである三田貴史さん木村美穂さんに、訪問セミナーについて相談を持ちかけてみました。

トレーナーの三田貴史さんと木村美穂さん
トレーナーの三田貴史さん(左)と木村美穂さん(右)

口腔内の健康を維持するためには、セルフケアとプロケアの両方が重要です。これが、全身にも必要であろうと考えたからです。
 
三田さんは、口腔内に高い関心をお持ちの方でした。とりわけ呼吸については、うるさい方でした。笑

彼にすすめられて読んだ『トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法』は、“鼻は呼吸のためにあり、口は食事のためにある”という一文が印象的でした。
 
セミナーの目的は、スタッフ全員が自分の身体を知ること。そうすることで自分の身体と向き合うきっかけになればいいと思い、依頼を決めました。

当日の講義には、口腔と全身の関係についても盛り込んでほしいとオーダーしました。座学だけだと退屈になりがちなので、ワークショップもぜひと伝えます。
 
私には未体験のセミナーでしたし、おふたりにとっても歯科医院で講師をされるのは初めてのことでした。どんな風になるのか、指折り数えて待つぐらいワクワクでした。


セミナー当日

セミナーは、座学の講義からはじまりました。

講師の三田貴史さん
講師の三田貴史さん

まずは「行動変容」について。今、私がもっとも力を入れているのが「行動変容」にいたる声かけ、施術、提案またはアイテムです。オーダーしたことが、ストレートに投下されていました。
 
そこから「横隔膜」を経て、舌の位置の話に。

私たち歯科医療従事者は、日々患者さんの口腔内を見ています。つまり、私たちは舌の位置の話をする中で、自然と全身について、より快適に過ごすためのきっかけを与えられるかもしれない立場なのです。
 
講義の中で三田さんは、「かもしれない」という表現を何度もされました。院長はそれをたいそう気に入っていました。

私たちは患者様に対してとかく断言しがちだけれど、これをやっていれば大丈夫なんてものはなく、行動変容の結果、何かがある「かもしれない」ということを、伝えつづける、結構地味な役割なのだと思います。

「この人は私が治しました!」なんて患者様はたぶんいません。これまでもこれからも。ただ、きっかけを与えるだけ。もし患者さまの行動変容のきっかけにならないとしたら、それは自分の力量不足。

つづいてのワークショップは、みんな楽しそうでした。自分では動かしているつもり…に気づいたり、姿勢について発見があったり。自分の身体と向き合う貴重な機会となりました。美穂先生の立ち姿の美しさにウットリもしました。
 
その後、院長はパーソナルトレーニングを受けました。身体は日常的に動かしているものの、動いていない筋肉があったことに気づきを得たようです。

パーソナルトレーニングの様子
パーソナルトレーニングの様子
 

セミナーを終えて

医療従事者の他職種連携は、今後ますます活発になるだろうと思います。しかし、連携の前に、共通理解を深めていくことの必要性を、今回あらためて感じました。
 
首が痛いことの原因は、くいしばりが関係あるのかもしれません。職業病でしかたがないことだ、加齢のせいだとあきらめる前に、“痛むのはなぜか”を見直すことも、原因除去にかかせないのかもしれないと思っています。

ならば、これを軽減させるためになにをしたらいいのか、自分にできるケアは何なのか、それを考え続けていきたいと思います。それが、患者様になにかを伝える際の重要因子につながるのかもしれません。
 
パーソナルトレーニングを受けること。それが歯科関係のセミナーでなくても、考えるきっかけになりますし、仕事においても学びが大きいと感じました。継続的に医院でセミナー開催というのは理想的かもしれません。
この記事を書いた人
鯨岡 紀子 | 歯科衛生士

歯科衛生士歴32年。日本大学松戸歯学部付属歯科衛生専門学校、青山学院大学卒業。企業立病院歯科勤務を経て多職種である小学校、英会話学校を経験。現在は夫の開業する歯科医院にてフルタイムで働く。「変わり続けることをやめない」のが信条。働き方改革促進。他業種連携とIT化に挑む。



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