記事 > ニュース > 歯科衛生士がマイクロスコープの魅力を紹介!日本顕微鏡歯科学会 第16回学術大会レポート
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2019.05.14

4月27日〜29日の3日間、日本顕微鏡歯科学会 学術大会・総会が、都内の一橋講堂・如水会館にて開催されました。

第16回となる今大会のテーマは、「精密歯科治療を極める」。
参加者は720名と、大きな盛り上がりを見せる学術大会となりました。
(参照:日本顕微鏡歯科学会 第16回学術大会「精密歯科治療を極める」-WHITE CROSS

今回は、「衛生士シンポジウム」で発表された歯科衛生士さんたちに焦点を当て、当日の会場の様子をお伝えします♪

衛生士シンポジウム会場 如水会館
衛生士シンポジウム会場 如水会館

会場の座席は満員
会場の座席は満員


リレーセッション1日目

今回の衛生士シンポジウムのテーマは、「認定歯科衛生士はどのように顕微鏡歯科を学んでいるか?」。

それぞれの歯科医院の、院長先生と認定歯科衛生士さんが続けて発表する、リレーセッションが行われました。

座長の藤井理絵先生と淺井知宏先生
座長の藤井理絵先生と淺井知宏先生

まずは、茨城県ありす歯科医院の大河原純也先生と、認定歯科衛生士の水野美穂さんの発表です。

大河原先生と水野さん
大河原先生と水野さん

大河原先生からは、マイクロスコープを用いた診療スタイルの紹介や導入するメリットが、水野さんからは、歯科衛生士がマイクロスコープを使用する有用性が語られました。

現在、予防処置を受ける患者さんが全体の73%を占めるというありす歯科医院。

大河原先生は、“マイクロスコープを使いこなせるような付加価値の高い歯科衛生士が必要!”と話し、使いこなすポイントについても述べました。

そして、水野さんからは、歯科衛生士がマイクロスコープを使うメリットや、マイクロスコープを用いることで見つけられたカリエスの映像、普段行っているTBIの方法が紹介されました。

水野さんは13年目の歯科衛生士さんで、3人のお子さんを育てるお母さんでもあります。

ありす歯科医院では、子連れ出勤が認められており、急な欠勤にもアポイントの調整を行ってフレキシブルに対応してもらえるなど、母親になっても働きやすい環境づくりが行われているようです。

お子さんをおんぶしながら診療している様子
お子さんをおんぶしながら診療している様子

歯科衛生士の大半を占めるのは女性であるため、今後はライフステージに合わせて働き方を変えていくことが求められると語られました。

つづいては、福岡県樋口歯科医院の樋口敬洋先生、米可那さん、森田佳子さんによる発表です。

樋口歯科医院では、院内にあるチェア3台すべてにマイクロスコープを設置しているとのこと。ハイクオリティな診療を行うことで、患者さんからの信頼も得られ、歯科医院の価値を高めることができるといいます。

医院を紹介する樋口敬洋先生
医院を紹介する樋口敬洋先生

樋口先生が、マイクロスコープを使う歯科衛生士が輝いている理由を述べたあとは、実際に樋口歯科医院で働いている米(よね)さん、森田さんにバトンタッチです。

米さんからは、マイクロスコープの位置づけや、使用時の姿勢・ポジション、ミラーの固定やポイントについても紹介されました。

また、患者さんとのコミュニケーションツールとしてのマイクロスコープの活用方法や、練習方法が紹介され、臨床現場に直結する内容でした。

認定歯科衛生士の米可那さん
認定歯科衛生士の米可那さん

認定歯科衛生士の森田佳子さん
認定歯科衛生士の森田佳子さん

森田さんは、実際に歯周基本治療を行う上で、どのようにマイクロスコープを活用しているのかを説明されました。

マイクロスコープを使用していちばん変わった治療はTBI!と話し、TBIに加えて、スケーリング、SRP時に使用する上でのポイントを説明されました。

質疑応答の様子
質疑応答の様子


リレーセッション2日目

2日目の衛生士シンポジウムでは、静岡県の医療法人社団八龍会 すずき歯科医院より、鈴木龍先生と増田梢さんによる発表がありました。

鈴木龍先生と増田さん
鈴木龍先生と増田さん

すずき歯科医院では、15名の歯科医師と、18名の歯科衛生士さんが働いています。1日の平均患者数は180〜220人とのこと。

鈴木先生は、インプラントや、矯正、訪問歯科、障害者歯科など、やっていない治療はないといえる、チーム医療のかたまりのような歯科医院をめざしているといいます。

その中でも重要なチームの一つである、マイクロスコープのチームについて話し、ここで増田さんにバトンタッチです。

増田さんは、普段から歯科医師と歯科衛生士がマイクロスコープで得た情報を共有することで、診療の見える幅が広がると話されました。

また、TBIでマイクロを使用するときのポイントや、歯間ブラシの指導方法、使用するインスツルメントの選択、メインテナンスの時間配分についても説明されました。


総合ディスカッション

最後に、両日の衛生士シンポジウムで発表された先生方が再登壇し、会場からの質問に答える総合ディスカッションが行われました。

総合ディスカッションの様子
総合ディスカッションの様子

以下のような質問が投げかけられ、大きな盛り上がりを見せました。
Q.歯科衛生士になりたいと思う人を増やすにはどうすればいいと考える?

Q.マイクロスコープを使いはじめて苦労したことは?

Q.今後の展望は?

Q.歯科医師が歯科衛生士に期待することは?
など
その後、大会長の古澤成博先生より表彰状の授与が行われ、衛生士シンポジウムが締めくくられました。

授賞式の様子
授賞式の様子


企業フォーラム

カール・ツァイスジャパン協賛の佐藤暢也先生による「OPMIを使用した歯内療法の発想から歯科衛生士によるSPTやメインテナンスへの適用」では、実際に働いている歯科衛生士さんが身体を痛めたエピソードをもとに、モニタービューを取り入れる方法などを紹介しました。

佐藤暢也先生
佐藤暢也先生

カリーナシステム株式会社協賛の櫻井善明先生と林智恵子さんによる「見せなきゃ始まらない!顕微鏡歯科治療!!」では、カリーナシステム製品の新機能について紹介し、実際の現場で活用する例などを紹介しました。

櫻井善明先生と林智恵子さん
櫻井善明先生と林智恵子さん


ポスター発表

香川県で勤務している平野唯さんは「日本顕微鏡歯科学会認定歯科衛生士への最短ルート!」という表題で、ポスター発表をしていました。

ミラーテクニックを駆使した診療スタイルを普段から行っていることで、マイクロスコープを使い始めても違和感なく診療が行えるとのことでした。


認定歯科衛生士の平野唯さんと日本顕微鏡歯科学会理事の辻本先生


まとめ

日本顕微鏡歯科学会は1,600名を超える会員数を誇り、年々増加傾向にあります。

会場の雰囲気は終始温かく、質疑応答の時間では、会場からの質問が相次ぎ、大きな盛り上がりを見せました。

また、シンポジウム終了後も、個人的に質問や感想を話し合う様子など、演者と参加者の垣根がなく、初めてでも参加しやすい学会だと感じました。

来年の学術大会は、4月24日〜26日までの3日間、福岡で開催される予定です。

みなさんも奮ってご参加ください!


その他の講演会の様子はこちら


この記事を書いた人
d.Style編集部

d.Styleは国内最大級の歯科医療従事者向け情報サイト『WHITE CROSS』の姉妹ブランドとしてスタート。メンバーは歯科医師・大手人材会社・歯科関連企業出身者で構成されており、“歯科と人材ビジネス”両方のプロフェッショナルが、転職にまつわる情報や、歯科業界ではたらく上で役立つ情報を発信していく。


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