2018.10.10

はじめまして、歯科衛生士の福田有花と申します。

歯科医療従事者向けのセミナーは、数多くあります。

この記事では、これまで実際に参加したセミナーの中から、「とても勉強になった!」と思った内容を、歯科衛生士の目線でご紹介していきます。

どんなセミナーがあるのか?どんなきっかけで受講したのか?またその内容は?などといった疑問を解消し、セミナーに足を運ぶきっかけになれば嬉しいです。

第2回では、前回に引き続き、MPCセミナーをレポートいたします。今回は小児・成人・高齢者にスポットを当てて学んでいきました。


疑似体験で学ぶ、高齢患者の視線



セミナーではまず高齢者の疑似体験を行い、その視点を学びました。

顔にテープをつけたり、軍手をつけたりして、高齢者の感覚や不自由さを体験することで、少しだけですがその目線に近づくと色んな苦労が見えてきました。

私たちが普段当たり前にできることができないこと、できたとしてもとても時間がかかること、やろうと思っても体がついていかないことは想像以上に大変でした。
今回擬似体験をしたことで、高齢者の方の身体のことを理解して関わっていく必要性があると実感しました。

私が勤める歯科医院では小児から成人まで幅広い年代の方が来院されますが、高齢者の方は非常に少ない地域です。
実際に私がメインテナンスで担当する患者様も30代~50代の患者様がほとんどですので、今まで高齢者に目を向けて学ぶ機会はありませんでした。

しかし、超高齢社会と言われる今の時代には、いつか自分の担当患者様がそうなった時のために備えておく必要があると感じました。
こうして擬似体験して学ぶことでより理解は深まりますし、今までは意識していなかったことにも目を向けられるようになりました。

たとえば、皆さんのクリニックにも、スケーリング中にむせる方やお口をゆすぐ時に水をエプロンにこぼしてしまう患者様がいると思います。
今まではそれほど気にもとめていませんでしたが、今回の擬似体験をきっかけに、オーラルフレイルの前兆かもしれないなど口腔機能の衰えを意識するようになりました。

また、今まではお年寄りだからできなくてしょうがないと思っていたことも、一歩踏み込んで、今までは何ができていて何ができなくなったのかという変化に気づくことが大切だということも学びの一つでした。



お昼にはお弁当が配布されました

予防歯科の新たな着眼点を養う

小児・成人の内容では、硬組織の診断・予防に着目して学んでいきました。

私自身、歯周治療を担当することが多いので、ついつい軟組織に目が行きがちです。しかし今回、改めて硬組織の診査や予防の大切さを実感するできごとがありました。

私が担当するメインテナンスの患者様で、3ヵ月前は何ともなかったのに、今回来院された時には4本もむし歯が見つかった方がいらっしゃいました。
「えっ何で??前回は何ともなかったのに…」というシチュエーション、皆さんも経験した事はありませんか?

患者様に「何か生活習慣で変わったことはないですか?」と伺っても、特に変わったことがないとおっしゃいます。でも歯科衛生士の立場から見ると明らかに変化した口腔内。
何かあると思い、もう少し具体的に質問をしてみると、「あっそういえば夏場で暑くなってきたから、夜起きた時にオレンジジュースを飲んでいたわ。」と。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

患者様は飲み物だからむし歯にならないと思っていたようです。

私たちは当たり前だと思っていることも、患者様にとっては当たり前ではなかったこと、患者様が飲み物やむし歯のメカニズムについて誤って認識していたことは、私の情報提供が不足していたことが原因だと改めて反省しました。

これもセミナーを受けたことで、Tooth Wearを疑うことができたのです。今後はそうなる前に情報提供をしていきたいと思いました。
(参考:お口に関する話 トゥース・ウエアって何?

また、むし歯の診査・診断方法については、もっと若い時に聞きたかった~と思えた内容でした。
“これはむし歯なのかな?” “治療をした方がいいのかな?”と、患者様のメインテナンスで判断に迷っている歯科衛生士さんに聞いてほしいと思いました。


講師の先生や受講生同士で親睦を深める懇親会



セミナー後には懇親会も行われるため、講師の先生方に直接、臨床での悩みを相談できます。

臨床経験豊富な講師の先生方ばかりなので、受講生のみんなもざっくばらんに色んな質問をしていました。特に歯科医院で先輩歯科衛生士がいない受講生さんは、日頃の悩みを相談できるとあってすごくよい時間となったようです。

私もこの懇親会の時間が毎回楽しみでした(^^♪

次回、MPCセミナーの最終回へつづく。




そうだ、セミナーに行こう。〜現役歯科衛生士のセミナーレポート〜

第1回 MPC 歯科衛生士コース コミュニケーションとセルフケア
第2回 MPC 歯科衛生士コース 対象患者別の予防歯科