2020.05.01

こんにちは。株式会社Tomorrow Link の濱田智恵子です。
歯科衛生士として臨床の現場に立つ傍で、歯科衛生士さんやスタッフさん向けの人材育成をしています。


前回は、 臨床力 と マネージメント力 のバランスについてお話ししました。

今回は マネージメント力 に焦点を当ててお話しします。

もちろん経営感覚や後輩育成を含む マネージメント力 を発揮するには、一定の 臨床力 がなければ発揮することはできません。

「◎◎できない人に言われたくない」と思われてしまったら終了ですし、「●●さんは□□していなかったので私もしていない」と取られてしまっては、「背中を見せる」ことができません。

 臨床力 と マネージメント力 のバランスに関して、具体的な例を2つあげます。

1.歯科衛生士歴 3年目のAさん

歯周治療やカリエス予防などまだまだ勉強中ではあるけれど、一生懸命仕事に取り組んでいるAさん。
そんな彼女の姿が新人衛生士を医院になじませ、基本的な立ち振る舞いを教えるのは上手。

新人衛生士は、前向きに取り組んでいるAさんの後ろ姿を見ているので、良い影響を与えている。ということもあると思います。

衛生士歴3年目で何を教えられるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、3年目でも2年間学んだことをわかりやすく教えることができる、という衛生士を見かけることがあります。
むしろ年齢が近いので、教えられる側もベテラン衛生士が淡々と教えるより気が楽ということもいえるでしょう。



2.歯科衛生士歴 10年目のBさん

臨床力もあるが、対患者以外の業務に関しては慣れが出てきているBさん。ある程度はなんでも教えられるだろう、と思っています。

しかし、Bさんは教え方が下手で、教わっている新人も???となりながら新人研修を終えてしまう、というパターンもあります。

教えた方は「すべて教えました!」と思っていても新人が「???」であれば、それは本当に教えたのかがわからなくなる場合や、厳しくしすぎて辞めてしまう、なんてことにもなる可能性があります。

こうなってしまうと、本末転倒ではないでしょうか?



ここで、AさんとBさんのどちらにも言えるのは、元々の本人のポテンシャルもありますが、どのように育ってきたか?で教え方の上手・下手が出てくるケースもあります。

元々器用で効率よく仕事に関してさほど苦労せずに進んできた方にとっては、不器用で効率が良くない方の気持ちがわからないので、「何につまずいているのかがわからない」となってしまうことが良くあります。

Bさんのような先輩衛生士は、これに該当するケースをよく見かけます。
むしろAさんのケースのように、頑張っている先輩の後ろ姿を見て新人に「歯科衛生士の仕事楽しそう!頑張ろう!」と思ってもらえることの方が、業界にとっても大事だったりします。



 臨床力 、それは歯科衛生士経験に比例したプレーヤーとしての能力であって、ここまでできればOKということではありません。
そのため、歯科衛生士(特に中堅)には達成体験がなくなり、組織の中でチーフなどといった大きな存在になっているのに、モチベーションが上がらないことがあります。

それは、経験数によって、 臨床力 も マネージメント力 も、目標とそれに伴う評価がないからです。
歯科衛生士にもこの2つが評価に必要な時代に突入しているのではないでしょうか?

著書




リーダーを目指す歯科衛生士へ

第2回 臨床床力とマネージメント力のバランス