かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)ってどんな歯科医院?

みなさんが勤務している歯科医院では、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)の届出を行っていますか?

平成28年度の診療報酬改定により新設された「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」。平成30年度の改定では、施設基準がさらに追加され、訪問診療や医科歯科連携を行う歯科医院がますます必要とされています。

今回は、そんな「か強診」について詳しく調べてみました!

かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)ってどんな歯科医院?

かかりつけ歯科医って?

かかりつけ歯科医とは、安全で安心な歯科医療の提供を行い、医療や介護に関する幅広い知識と見識を備えた歯科医師のことを指します。

具体的な役割としては、以下の3つのポイントにまとめることができます。

  • 各ライフステージに応じた歯科医療と保健指導を提供する
  • 行政と協力し、地域住民のための保健活動を実施する
  • 他職種と連携し、在宅歯科医療や介護サービスなどを提供する

か強診になると、こんな算定が可能!

エナメル質初期う蝕管理加算(歯科疾患管理料の加算):+260点(月1回)

エナメル質の白濁といった脱灰病変(エナメル質初期う蝕)の治癒、または重症化予防を目的として実施する指導や管理のことをいいます。

この加算は、患者さんに同意を得た上で、フッ化物歯面塗布および口腔内写真の撮影を行った場合に算定。必要に応じて、TBIや機械的歯面清掃、フッ化物洗口の指導もあわせて行います。

撮影した口腔内写真は、カルテに添付するか、撮影した画像を電子媒体に保存して管理する必要があります。

なお、2回目以降の算定時は、口腔内写真撮影の代わりに光学式う蝕検出装置(例:ダイアグノデントペン®️ )による測定でも可能です。
その際は、光学式う蝕検出装置の名称と測定値、対象部位をカルテに記載します。

ダイアグノデントペン(引用:モリタ公式HP)
ダイアグノデントペン(引用:株式会社モリタ公式HP)

歯周病安定期治療(Ⅱ):1歯以上10歯未満380点、10歯以上20歯未満550点 、20歯以上830点(月1回)

一連の歯周治療が終わった後、4mm以上の歯周ポケットを有するものの、一時的に病状が安定した患者さんに行う継続的な治療のことをいいます。「歯周病安定期治療(Ⅱ)」のことを、一般的には「SPT(Ⅱ)」とよびます。

1回目のSPT(Ⅱ)算定時には、歯周精密検査を行い、症状が一時的に安定していることを確認する必要があります。この検査結果に基づいて管理計画書を作成し、患者さんやその家族に対して文書提供を行います。
※ 提供文書の写しはカルテに保管!

さらに、1回目の算定時には全顎の口腔内写真、2回目以降は管理する対象部位の口腔内写真を撮影しなければいけません。

SPT(Ⅱ)の内容には、TBIや歯周精密検査、口腔内写真撮影、SRP、咬合調整、機械的歯面清掃といった処置も含まれるため、これらはSPT(Ⅱ)と同時に算定できません。

また、SPT(Ⅱ)の開始後に歯周外科手術を行った場合は、通常の半分の点数で算定します。その後、再び病状が安定したと判断されるまでの間は、SPT(Ⅱ)に関わる費用は算定できません。

在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の加算:+75点(月4回)

在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、歯科医院への通院が困難な患者さんに対して、在宅などでTBIやスケーリング、機械的歯面清掃、または摂食機能障害に対するトレーニングや指導を行ったときに算定できます。

1回20 分以上の処置を行った場合に算定することが可能で、上限は月4回までです。

残存歯が10歯未満の場合は350点、10歯以上20歯未の場合は450点、20歯以の場合は550点の算定になりますが、か強診の歯科医院では、さらに75点の加算ができます

か強診になる条件とは?

か強診の歯科医院は、さまざまな条件を満たす必要があります。

条件には、歯科医師や歯科衛生士の在籍人数や、指定された項目の過去1年間における算定実績、医科との連携、指定された設備や備品の設置などがあります。

さらに詳しい内容については、姉妹サイトWHITE CROSSの用語集をご覧ください。

WHITE CROSS用語集「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」へ
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厚生労働省の調査によると、か強診の条件をクリアすることがむずかしい項目TOP3は以下の通りです。

  1. 複数名の歯科医師、または歯科医師と歯科衛生士をそれぞれ1名以上在籍
  2. 過去1年間に歯科訪問診療1、または2の算定回数が5回以上
  3. 歯科用吸引装置(口腔外バキューム)の設置

したがって、勤務医の先生もしくは歯科衛生士が1名以上在籍し、普段から訪問診療を行っている歯科医院は、比較的か強診の申請を行いやすいといえるのではないでしょうか。

申請書類

設備や備品の設置や、指定された研修の受講など、初期投資はかかるものの、か強診は今後の日本社会においてますます需要が増えるといわれています。

エナメル質初期う蝕管理加算やSPT(Ⅱ)といった、普段の歯科衛生士業務に加算できる点数が増えることによって、歯科衛生士の活躍も期待できます。

うちの歯科医院も取得できそう?!と思った方は、ぜひ院長先生にすすめてみてください♪