お気に入りを見つけよう!おすすめ歯科BOOK5選 学齢期編

こんにちは。歯科衛生士の岡崎と申します。

新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけ、“おうち時間”が注目を浴びていますよね。

その中で、わたしがおすすめする過ごし方のひとつが読書です。

歯に関する書籍は、専門書ではなくても意外とたくさんあります。

ぜひこの機会に、お気に入りの絵本や本を見つけてみてはいかがでしょうか♪

学齢期に使える!おすすめ歯科BOOK5選

この連載では、ライフステージ別におすすめの絵本や本をご紹介します。

今回は、小学生から中学生の学齢期におすすめの本です。

ご自身のお子さんや来院する学齢期の患者さんへのおすすめとして、ぜひ参考にしてみてください。

この時期におすすめの絵本や本は、子ども向けであっても、大人が勉強になるような内容のものも多くあります。

また、時には、患者さんのむし歯予防の行動変容のきっかけとしても、有効かもしれません。

今回もたくさんある絵本の中から、5つの本をピックアップしました!

1.新しい歯のみがき方(少年写真新聞社)

『新しい歯のみがき方』は、小学校低学年、中学年、高学年に分けて、それぞれの口腔内の特徴やスキル、関心度、理解度に合わせて3部構成になっています。

学年に合わせて説明の難易度も上がっているので、3冊合わせて読むと、徐々にお子さん自身の行動変容につなげられます。

新しい歯のみがき方
低学年、中学年、高学年編の3冊に分かれている

たんけん はっけん じぶんの歯(小学1・2年生向け)

第一大臼歯の生えてくる大切な時期に備えて、必要な歯磨きの方法がまとめてあります。

写真や絵が多く、どのように生えそろっていくのか、むし歯になると、どのような症状が出るのかがわかりやすく示されており、自分で歯磨きをしていくために必要な動機づけに役立ちます。

どんどん はえる じぶんの歯(小学3・4年生向け)

生えかけの歯の磨き方や、この年代で生えてくる犬歯や小臼歯の磨き方をメインに説明しています。

低学年向けの本では出てこなかった、むし歯ができるメカニズムや経過の説明もあり、その原因となるおやつの特徴や食べ方の記述もあるので、より普段の生活の中で実行しやすい情報がまとめられています。

みんな そろった じぶんの歯(小学5・6年生向け)

第二大臼歯や、他の歯の磨き方の総復習です。

口腔内の写真だけではなく、歯を磨いているときの体全体の写真もあるので、歯ブラシをどのような腕や手の角度で口腔内に持っていくのかもわかりやすいです。

歯磨きの習慣化は成功したけれど、うまく歯ブラシの操作ができなくて悩んでいるというお子さんにおすすめです。

また、歯肉炎の原因や予防方法、咀嚼の効果についてなどの説明もあります。

新しい歯のみがき方
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出版社:少年写真新聞社
発売日:2013.4.5
著者:丸森英史

2.教えて恐竜!ぼくたちの大切な歯(少年写真新聞社)

教えて恐竜!ぼくたちの大切な歯

なかなか歯磨きが習慣化しないお子さんに、特におすすめの本です。

難しい内容ではないので、繰り返し読む絵本としても利用できます。

子どもが関心のありそうな恐竜という分野から歯科へつなげることで、口腔の健康への関心度の向上、行動変容を促せるような一冊です。

大人でも知らないような恐竜と人間の共通点、相違点を絵や写真、時にはレントゲン写真を使用して説明してくれるので、面白くてわかりやすいです。

見ているうちに、自然と自分自身の口腔について興味関心を抱きやすいつくりになっています。

教えて恐竜!ぼくたちの大切な歯
詳細はこちら(クリックでAmazonへ)

出版社:少年写真新聞社
発売日:2019.12.16
著者:岡崎好秀

3.むし歯のもんだい(福音館書店)

むし歯のもんだい

なぜ、むし歯のバイ菌は小学生の歯がだいすきなのか?

この問いに、あなたはすぐに答えられますか?

他にも、なぜむし歯ができるのか?歯と骨の違いは何か?など、大人でも意外と答えがパッと思い浮かばないようなさまざまな疑問に、歯科医師の北河原健先生が小学生でもわかるように答えてくれます。

全48ページにわたり、歯や身体についての医学的な内容がぎっしり詰まっていますが、大きな手描き文字や可愛らしいイラストがあり、少し難しい内容のページを読んでいても抵抗感がありません。

たしかに考えたことなかった、と思うような疑問を一緒に解いていくことで、子どもも大人も気持ちよく本を読み進めることができます。

むし歯のもんだい
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出版社:福音館書店
発売日:1997.11.25
著者:北河原健、柳生 弦一郎

4.お口の中って、見たことある?(クインテッセンス出版)

お口の中って、見たことある?
表紙からはじまる「子ども編」

この本の最大の特徴は、両開きの本であることです。

子ども編は表紙から、保護者編は裏表紙から読むことができます。

お口の中って、見たことある?
裏表紙からはじまる「保護者編」

多種多様な症例を大きな写真付きで挙げており、歯を磨かないとどうなるのか、むし歯や破折したときにどのように処置をしていくのか、また、その予防方法についてなどの説明があります。

ページをめいっぱい使用した写真も多く、インパクトがあり、子供でも飽きずに視覚的に理解できる本です。

保護者編も同様に写真が多く、お子さんの口腔環境を守るヒントについて多く載っています。

なかなか普段は見ることのできない口腔内や、むし歯、破折の様子がしっかりと大きな写真で見られるので、口腔内で、実際どのようなことが起こるのか視覚的にわかりやすくなっています。

お口の中って、見たことある?
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出版社:クインテッセンス出版
発売日:2014.8.10
著者:Douglas A. Terry
翻訳:吉田昊

5.大切さがよくわかる!歯の絵辞典 健康に保つための知識がいっぱい(PHP研究所)

大切さがよくわかる!歯の絵辞典 健康に保つための知識がいっぱい

人間と動物の歯の違い、また、なぜ違うのか、写真や具体的な説明で明らかにしていきます。

導入に動物を使うことで、読みやすいつくりになっています。

大人でもなかなか知らない、歯にまつわる豆知識がたくさん載っていますよ!

また、歯の役割やむし歯から歯を守る方法についても、図を使って紹介しています。

専門用語が登場するものの、わかりやすいカラーの図や写真を使用しているため、むずかしく感じない工夫が施されています。

大切さがよくわかる!歯の絵辞典 健康に保つための知識がいっぱい
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出版社:PHP研究所
発売日:2009.6.29
著者・監修:関口浩

最後に

気になる絵本はありましたか?

学齢期は、読める文字や、視覚的にも理解できる内容が多くなっていきます。

少し難しいような内容もすんなり読める工夫がしてある絵本は、歯科への興味関心を抱かせやすく、健康的な口腔衛生管理の習慣化づくりに良い影響を与えやすいです。

普段の読み聞かせの絵本としても使用できるので、ぜひこの機会にお子さんと歯に関する本を探しに行ってみてはいかがですか?