こんにちは。歯科衛生士の岡崎と申します。
新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけ、“おうち時間”が注目を浴びていますよね。
その中で、わたしがおすすめする過ごし方のひとつが読書です。
歯に関する書籍は、専門書ではなくても意外とたくさんあります。
ぜひこの機会に、お気に入りの絵本や本を見つけてみてはいかがでしょうか♪
幼児期に使える!おすすめ歯科BOOK5選
この連載では、ライフステージ別におすすめの絵本や本をご紹介します。
今回は、幼児期におすすめの本です。
ぜひご自身のお子さんや、来院する幼児期のお子さんへのおすすめとして、参考にしてみてください。
はみがき嫌いなお子さんの行動変容の方法のひとつとして絵本が読まれることも多いですが、子ども向けの本でも、大人が勉強になるような内容のものも多くあります。
今回はたくさんある絵本の中から、5つの本をピックアップしました!
1.子どものお口どう育つの?(医歯薬出版社)
子どもの口腔内の発達や、全身との関わりについて、“おはなし”と“解説”の2つの項目でまとめられています。
乳幼児編、幼児編、学童期編の3つに分かれており、年齢が上がるにつれて内容も変化していきます。
“おはなし”の項目では、子どもの口腔内を含めた身体の特徴や変化を、カラフルで可愛らしいイラストを使用した絵本形式で学ぶことができます。
“解説”の項目では、“おはなし”に出てくるキーワードを元に「歯と歯並び」「食べること」「身体・会話・呼吸」の3つに分けて、保護者向けに説明されています。
本書の特徴は、お子さんがはみがきをたのしく覚えられることはもちろんですが、これから起こるお子さんのお口の変化などを、親御さんがわかりやすく理解できるつくりであること。
特にお子さんのお口の中や、身体の変化に対する不安を抱いている親御さんにおすすめしたい一冊です。
出版社:医歯薬出版社
発売日:2019.12.16
著者・監修:田村文誉
著者・編集:木本茂成、弘中祥司
絵:鈴木あつよ
2.はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう(アリス館)
歯科衛生士なら誰もが一度は受けているであろう、はみがき嫌いなお子さんをもつ親御さんからのご相談。
どうしても暴れてしまったり、お口を開けてくれないお子さんもいますよね。
嫌がるお子さんに無理やりはみがきすることで、またはみがき嫌いが悪化して…と悪循環になることも少なくありません。
お子さんにとっても、親御さんにとっても、はみがきの時間がイヤな時間になってしまうのはもったいないことです。
本書は、そんなはみがき嫌いなお子さんに試してほしい絵本です。
主人公は、はみがき嫌いの“たっくん”。“はみがきれっしゃ”のおかげで、お口の中がどんどんきれいになっていきます。
本書を読むお子さんにとって、歯ブラシを列車に見立てているので、学ぶというより楽しく読めると思います。また、たっくんのマネをして抵抗なくお口を開けてくれやすいです。
お子さんと一緒に「はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!しゅっ しゅっ ぽー」とかけ声をしながら、たのしい歯みがきの時間をすごしてください。
出版社:アリス館
発売日:2015.1.17
著者:くぼまちこ
3.はみがきあそび(偕成社)
『はみがきあそび』 は、ポップなイラストを使用した、しかけ絵本シリーズのひとつです。
あらすじは、次々と登場するキャラクターがしかけを使いながら、はみがきやうがいをして、お口の中をどんどんきれいにしていくというお話です。
リズミカルなはみがきや、うがいの音、おちゃめなかいじゅうさんをたのしみながら、“あそび”として、はみがきを導入していく最初の段階におすすめです。
また、本書は破れにくい紙で作られており、水や摩擦にも比較的強いので、お子さんとはみがきをしながら、一緒に読む本としても適しています。
出版社:偕成社
発売日:1998.3.1
著者:きむらゆういち
4.はみがきしましょ(大日本絵画)
「動物たちのはみがきのお手伝いができるかな?」
かば、チンパンジー、ライオンなど、さまざまな動物が登場し、ページをめくるとお口が飛び出す立体感のあるしかけ絵本です。
動物それぞれの歯をきれいにするために、歯ブラシやフロスなどの清掃用具を動かせるようになっています。
清掃用具は、それぞれ形や角度、種類も異なるので、どう動かしたらいいのか客観的に見ることができ、わかりやすいです。
動物たちのはみがきが終わったら、次は自分の番!
最後のページには鏡がついており、絵本を読み終わった後に、実際にはみがきができるようなつくりになっています。
出版社:大日本絵画
発売日:1993.8.1
著者:レスリー・マクガイアー
絵:ジーン・ピジョン
翻訳:きたむらまさお
5.はみがきしようね(小学館)
可愛らしいイラストと、歌のようにリズミカルな文章が特徴的な、お子さんと一緒に楽しく読める絵本です。
はみがきを習慣づけるための、はじめてのしつけ絵本としておすすめです。
ごはんを食べたあとは、はみがきをして、うがいをして、仕上げみがきをするという流れが、お子さんにもわかりやすいようにまとめられています。
特に仕上げみがきを嫌がるお子さんには、この本を読むことで、流れを受け入れてもらいやすいのでおすすめです。
出版社:小学館
発売日:2005.4.25
著者:さくらももこ
絵:宮尾怜衣
最後に
気になる絵本はありましたか?
歯や口をテーマにした、お子さん向けの絵本はたくさんあるので、お子さんの好みに合わせて一緒に選ぶといいかもしれません。
まずは、はみがきは楽しく、大切であるということを感じさせることが、幼児期は特に重要です。
そのために、口腔清掃用具をキャラクターのものにしてみたり、はみがき粉やうがい薬を子ども向きのものにしてみたり、たくさんの工夫の仕方があります。
絵本は、そのひとつの方法として、取り入れてみてください。