歯科衛生士の生きる道〜歯科医院の歴史を知る〜

皆さま、こんにちは。H.M’s COLLECTION 公認インストラクターで、歯科衛生士の玉置まゆです。

今回はとある歯科医院のお話をしたいと思います。その歯科医院では、歯科衛生士が行う施術を規格化したいとのことでした。

院長が経営する歯科医院は、地域の患者さんから愛され、分院もできるほど安定経営で成長した歯科医院です。

過去には、疾患を持った患者さんだけが来院していた頃もありましたが、現在では予防で来院する患者さんも増えました。また、訪問歯科も順調で、対応する患者さんの層が幅広くなっていました。

しかし、歯科医院の規模が大きくなり、ユニットも増えたその歯科医院で感じたのは、入職歴による歯科衛生士の自覚の違いです。

H.M’s COLLECTION 公認インストラクター 玉置まゆさん
H.M’s COLLECTION 公認インストラクター 玉置まゆさん
  • 開院当初から苦労して今日を迎えている、長年勤務するチーフの熱い想い
  • 入職して2年経過しても、まだ以前勤めていた歯科医院との比較ばかりする中途採用の歯科衛生士
  • 歯科衛生士になって間もない頃から個室を与えられて、嬉しいどころか不安で仕方がないと不満が多い新人
  • この歯科医院と院長先生に惚れこんで、これからも頑張りたいと熱意のある新人歯科衛生士
  • 訪問歯科に想いはないけれど、訪問歯科を始めたことによる人手不足を解消するために採用した「バイトでいい。」という向上心のない歯科衛生士

技術指導の前に、院内の人間関係も雰囲気も混乱していました。

チーフが勤務していたユニット3台の頃の歯科医院と、5台になった後では状況が違いますし、歯科衛生士の個室ができたリニューアル後の状況はさらに違います。

歯科衛生士が2名しかおらず、コミュニケーションがしやすかった頃と比べ、6名に増えると、コミュニケーションの方法やチーム医療の視点が重要になります。
歯科医院が地域に評価され愛され成長してきた日々の積み重ねが「今」そこにあります。

院長先生の想いをしっかりすべてのスタッフに伝えたほうが良いと思う理由は、一緒に頑張るためには大切なことだからです。

しかし、院長先生だけに努力を求めるのではなく、歯科衛生士として自分が歯科医院を理解しようとすることも、大切なことです。それは、目の前の患者さんを理解することと同じではないでしょうか?

新しい歯科医院に勤務した時、自分の所属する歯科医院の歴史を知ると、過去から現在までの色々な努力の積み重ねや、患者さんとの想いがたくさんあることに気がつきます。単純に技術指導をするだけでなく、生徒がこの先もこの歯科医院で働き続けたいと思うような声掛けや質問を心掛けています。

私の場合、インストラクター研修と試験を経てH.M’s COLLECTIONの講師としてデビューしました。会社からの指示があれば、学会講演やデンタルショーでの講演も断らずに受けています。

講演の様子
講演の様子

自信があるわけではありませんが、与えられたチャンスを活かし、しっかり結果を出すこと。

また、あなたにお願いしたい」と会社からもクライアントからも言われ続けることは、歯科医院でのメインテナンスの時の自分の取り組み方と同じです。弊社は、代表の濱田がエムズの活動をはじめて今年で25年目です。

未来から見た今の自分は…?

最終的に、自分もその一部となる組織の歴史の中で、しっかり貢献できているような日々を積み重ねたいです。

院長先生に、先生が開業した時の想いから、今日までの歴史を教えてもらう機会を自分で作ってみてくださいね。

玉置 まゆ

※ 最近、デンタルショーや衛生士学校の同窓会講演の機会をいただくことが増えました。どこかでみなさまともお会いできますよう。私やチームエムズの講師への講演依頼はH.M’s COLLECTION コンサルティング コンサルティング事業部 迄ご連絡ください。

03-3846-7611 平日9時〜17時

歯科衛生士の生きる道

第1回 歯科医院で働き続ける覚悟を自ら持って働く
第2回 どんな辞め方をするかが大事
第3回 同業から学び続けるということの大切さ
第4回 教わる立場のうちに教育の仕組み化を考えた若いチーフ
第5回 歯科医院を信頼することの大切さ
第6回 歯科医院の歴史を知る