こんにちは。千葉県のしらとり歯科・矯正歯科で、歯科助手・副院長をしている白鳥真理です。
歯科助手はできることは限られていますが、学ぶことには制限がありません。
前回は、健康の各論の部分「食」について勉強したいと思い取得した「イートライトサポーター」と「食の検定」についてお話しいたしました。
最終回の今回は、歯科と切っても切り離せない全身疾患のひとつ「糖尿病」についてどんな学び・資格を取得したかお話しさせていただきます。
前回まではこちら
ワンランク上の歯科助手ヘ♪デンタルカウンセラーができること
ワンランク上の歯科助手ヘ♪プロアシスタントができること
ワンランク上の歯科助手ヘ♪健康管理士ができること
ワンランク上の歯科助手ヘ♪イートライトサポーターができること
volume5.千葉県糖尿病療養支援士ができること
健康管理士の資格を取得し、歯科と糖尿病との関係性のことを知ってから、もっと糖尿病のことを知りたいと思い調べていました。
その中で、「糖尿病療養指導士」というものがあることを知り調べたところ、これは看護師や管理栄養士など特定の国家資格がないと取得できないということでした。
しかし千葉県では、指導士に当てはまる国家資格がなくても取得できる「糖尿病療養支援士」がありました。
こちらの資格は地域によって取得要件が異なり、千葉県の場合、2種と3種に分かれており、それぞれに要件があります。
通常、歯科助手は3種のみ取得可能ですが、以前取得した健康管理士の資格が、2種の要件である「国家資格以外の医療系・介護系・運動系の有資格者」に認められ、歯科衛生士と同じ2種を取得することができました。
(参照:ワンランク上の歯科助手ヘ♪健康管理士ができること)
3種では、医師や国家資格者の指示に従って患者さんへの情報提供や応援、勇気づけなどの 「支援」を行うことができます。
一方2種では、医師や国家資格者の「指導」をサポートし、医師や国家資格者の責任のもとで患者に「療養支援」をすることができます。
3種と比較して少し踏み出した支援ができるということで、2種にチャレンジをしました。
私が受験をした時は、糖尿病の病態や薬物療法、糖尿病患者へのケアについての講習を受講したあとに試験が行われ、それに合格することで資格を取得することができました。
内容的には、結構踏み込んだものが多く、難しく感じるところもありましたが、糖尿病患者さんの心理や行動についての講習は興味深く、最後まで聴講することができました。
当院にこられる患者さんの中には、糖尿病を罹患していても自分のA1C*の値を把握していなかったり、ただ薬を飲むだけになっている患者さんもいらっしゃいます。
* A1C…国際基準の血糖コントロールの指標
また、口腔内の環境と糖尿病の関係性を知らず、欠損をそのままにしてしまい、しっかり噛めていないことで柔らかいものばかりを口にするという悪循環に陥っている方もいらっしゃいます。
まだ合格して間もないこともあり、臨床での貢献はできていませんが、今後はドクターや歯科衛生士さんと協力して、口腔内も糖尿病の状態も改善できるようなサポートをしていきたいと思います。
糖尿病療養支援士 おすすめ度
取得難易度 ☆☆☆☆☆
実践度 ☆☆☆☆
患者貢献度 ☆☆☆☆
***
これまでご紹介したいずれの資格も、直接歯科治療に関係があるものではありません。
しかし、歯科助手でも取得することができますし、患者さんと会話する上でも、とても役に立っています。
そして、歯科医院がただ「痛いところを治す場所」ではなく「自分の健康を守るための健康ステーション」として、気軽に通院できる場所にしていくお手伝いができればと思い、学びを深めていっています。
今回まで5回の連載で6つの資格をお伝えしましたが、国家資格を持たない歯科助手やそれ以外の職種でも、仕事に役立つものがあると思います。
「歯科助手だから」と線引きせずに、どんな歯科助手になりたいか?と、ワクワク考えながらスキルアップをしていっていただきたいと思いますし、わたしも今後もパワーアップしていきます。
読んでいただきありがとうございました。
歯科助手業務に活かせる資格
volume1.デンタルカウンセラー
volume2.プロアシスタント
volume3.健康管理士
volume4.イートライトサポーター・食の検定
volume5.千葉県糖尿病療養支援士