みなさんは、子ども向けの歯科絵本を読んだことがありますか?
ブラッシングやう蝕、歯科治療についてなど、さまざまな種類の絵本が出版されています。
私自身、本屋さんの絵本コーナーに行ってみると、たくさんの歯科絵本があることに驚きました!
この記事では、1児の母である歯科衛生士として、おすすめできる歯科絵本をいくつかご紹介していきますよ♪
初版から36年!ロングセラーを誇る『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』
今回ご紹介する絵本は、絵本作家として有名な五味太郎さんの著書『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』。
1984年に出版されて以来、多くの家庭で愛され続けている歯科絵本です。
全体のストーリーとしては、むし歯になった「わにさん」が、いやいやながら歯科医院に行き、「はいしゃさん」にむし歯を治してもらうという、いたってシンプルなお話。
しかし、ほかの絵本とは一味ちがうおもしろさを感じられるところがこの作品の魅力です。
『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』のおもしろさとは?
こちらの絵本の表紙カバーのそでには、以下のような文章が書かれています。
同じ場面で同じ言葉が両方の口をついて出ます。そのちがいが絵で語られるゆかいな、楽しい絵本です。
絵本の中では、治療を受ける「わにさん」と治療を行う「はいしゃさん」という、異なる立場にも関わらず、同じ心境である様子が描かれています。
お互いに“こわいなぁ…”と思っているシーンは、大人でもクスッとくる一コマではないでしょうか。
言葉の意味を理解できるお子さんとは、親子で一緒にユーモアを感じながら読むことができます。
また、文字数が少なく展開が早いので、0歳児でも集中がとぎれることなく読み聞かせることができますよ♪
ママDH的おすすめポイント!
お話の最後には、むし歯の治療を終えた「わにさん」が、「はいしゃさん」にもう二度と会わなくてすむように、“だから はみがき はみがき。”と、歯磨きをする様子が描かれています。
歯科医院で痛い思いをしないようにするには、歯磨きをしなければいけない
という、歯科医療従事者にとっては大変ありがたいメッセージが込められています。
ストーリー全体を通して、「歯が痛くなったら歯科医院に行かなければいけない」「むし歯を予防するためには歯磨きをする」といった、歯科の基本的な知識をお子さんに教えられるところが、私からおすすめできるポイントです!
また、五味太郎さんの絵本作品は、現在YouTubeでも見ることができます。
YouTube『五味太郎 ANIMATION WORLD<公式>』 へ
普段とはまた違った絵本の世界を楽しめますよ♪ぜひ一度チェックしてみてください!
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私たち歯科医療従事者においても、日々の臨床の中で“こわいなぁ…”と感じる患者さんが来院することってありますよね。
しかし、この「わにさん」のように、患者さんも私たちのことを「こわい」と思っているのかもしれません。歯科衛生士としても、少し考えさせられる内容ですね!
このように、子どもと一緒に親も学べるような絵本だと、読み聞かせの楽しさが増すのではないでしょうか。
みなさんの『おすすめ歯科絵本』もぜひ教えてください♪