自分勝手な私が覚醒したTCへの道 ~医院改革宣言! ② 人生の分岐点~

今まで荒くれていたDAとしての私。

患者さんをみず、時計ばかり見ていた7年前の私。

自分を強くみせる武器としてジャックナイフのような鋭い言葉を投げていた私。

トリートメントコーディネーターという職種と出会い、歯科業界に入って初めて、頑張りたい!極めたい!という気持ちのスイッチがオンになったとき、今後の人生にとって転機となる人との出逢いがありました。

前回はこちら

① 荒くれDA

医院で用意してもらったTCの名札
医院で用意してもらったTCの名札

その方こそ、私の師匠であるTCマスターカレッジ代表、鈴木誓子先生でした。

誓子先生は、TCとしてフリーランスで活躍されている方。院長先生の知り合いの医院で1dayセミナーを開催されるということで、お誘いをいただきました。

初めて関わる、実際にTCとして働く方。

1dayセミナーで話されている誓子先生‥目力がすごくて圧倒されて、汗が止まりませんでした。

当時の私とは正反対で、仕事を、そして患者さんをとても愛されており、自信に満ち溢れている姿に、ビビッと電流が走ったような衝撃をうけました。

こういう女性になりたかった!いや、なりたい!

誓子先生と出会っていなければ、今このコラムを書いている自分はいなかったと思うし、間違いなくこの日が人生の分岐点となりました。

1dayセミナーの後、「TCマスターカレッジのスクールに行き勉強したい。」と院長先生に伝え、私のTCとしてのストーリーがスタートしました。

申し込みをしたのは、全5回のTCレギュラーコース。

このコースを受けると、一般社団法人日本歯科厚生協会より、トリートメントコーディネーター認定資格を取得することができます。
(参照:コース紹介-TCマスターカレッジ

鈴木誓子先生が計4,000人を超える患者さんにカウンセリングをされた経験を元に、臨床知識、心理学理論に基づいたコミュニケーション方法を伝授してくれます。

生徒数は約8人と少人数制、私は5期生として参加しました。

ドキドキとわくわくで満ち溢れていた、スクール初日。

同期の第一印象はみんなやる気満々!モチベーション高すぎる‥。

質問など、積極的に発言をしており、“ゴイゴイすぎやん!!!”と圧倒されてしまい、少し弱気になってしまったのを今でも覚えています。

せっかく極めたいと強く願い、参加したスクール。

座学だけして今日の授業すごかったなー。

‥‥で終わるのではなく、

なにかひとつでもふたつでも医院に持ち帰ってすぐに実践しよう」と心に決めました。

これは同期にいい刺激をもらったおかげです。

スクールの仲間、鈴木誓子先生(右から三人目)と
スクールの仲間、鈴木誓子先生(右から三人目)と

マスターカレッジで学び、すぐ実践したことの中で、とても印象深かったことが2つあります。

  1. TCは「受容」が大事。8割聴いて2割話すこと
  2. 患者さんと雑談をすること

仕事のときだけでなく、プライベートでも自分の意見を話すだけ話して相手のことに耳を傾けることが少なかった私は「受容」とかけ離れていました。

そのため、まずは患者さんと話すとき、スタッフと話すとき、家族・友達と話すとき、すべてのシーンにおいて「8割聴いて2割話す」トレーニングを実践!

するといろんな意見を受け入れられるようになり、視野が広がりました。

そして苦手だった「患者さんとお話すること」を克服するため、雑談にもチャレンジ。

私なりの雑談テクニックは、いつもより大きめのリアクションで共感してみる。

連想ゲームのように会話を広げて楽しみました。

「今日はお仕事だったんですか?お疲れ様です」
「土日はお休みですか?」
「今週は晴れそうですが、どこか行かれる予定はありますか?」
「ランチいいですね!オススメのカフェあればまたおしえてください」などなど‥

すると患者さんとの距離感がグッと縮まり、お互いに笑顔が増えて楽しくなりました。

“もし話をしていて患者さんの機嫌を損ねたら‥”とビクビクしていた7年前。

「雑談」を通して、患者さんをもっと知りたい!という思いが強くなり、脱皮している自分がいました。

これは、TCとしての第一歩です。

インプラントや補綴の説明する技術ももちろん大事。けれど、TCとしての基礎は「いかに幅広い情報をキャッチし、患者さんの居心地のいい雰囲気に変えるか」だと、本当に実感しています。

「雑談」をしてリラックスしてもらい、相手の言葉を「受容」することで、自分がずっと振り回していた言葉のジャックナイフは、相手に向けずに済むようになりました。

それどころか、距離が縮まった患者さんの力になりたい!という、自分に対してそしてTCとしての覚悟を問う使い方に変えることができました。

月1回のスクールが待ち遠しい一方で、自分の不甲斐なさを実感することもありました。

それは歯科に関する知識が少なすぎること。

実践の授業で、パノラマから読み取れる必要な治療を自分なりに書き込みましょう、というお題。

あれ?パノラマの見方がよくわからない。これはむし歯なのかな?

周りを見渡すとみんなスラスラと書き込んでいる‥‥。

これはやばい。

自分はこれまで4年間歯科で働いていて、何をしていたのだろうと恥ずかしくなりました。

次の日から即、知識を増やそう大作戦を実行!

衛生士さんに質問したり、ドクターが患者さんに説明している内容をICレコーダーにいれて、空いている時間に聞いたり、患者さん用の歯科雑誌を読み漁ったり‥‥。

“その言い回しいいね!いただこう!”
“今度患者さんにこれ伝えよう!“

どんどん「知ること」が、とても楽しくなり、時計などみている暇なんてないくらい充実していました。

そしてこの知識増量作戦は、いままで医院になかったTCという存在を、今後定着していくための「魅せる努力」でもありました。

自分勝手な私が覚醒したTCへの道 ~医院改革宣言! ② 	人生の分岐点~

スクールで学んだカウンセリングの実技内容を落とし込み、周りのスタッフに手伝ってもらい何度も何度も練習し、その半年後‥‥

念願だったTCの資格を、無事取得することができました。

これでわたしもカリスマTCかー♡!

なんて浮かれて、スクールを卒業できたことで少しホッとしていましたが

これからが山あり谷あり、本格的なTCストーリー(本編)のはじまりでした。

スタッフにお祝いしてもらいました!
スタッフにお祝いしてもらいました!

今回の医院改革宣言まとめ!

セミナーで学んだ内容は即実践!

TCは「受容」が大事。8割聴いて2割話す

患者さんとの雑談を楽しむ

認めてもらうには知識が必要

「③ 自称カリスマTC?」へつづく。

自分勝手な私が覚醒したTCへの道

① 荒くれDA
② 人生の分岐点