歯科で働く寿命を延ばしませんか?
と、言っている私が最初に息絶えそうになったのは、入社後わずか3日目でした。
私より1か月前に入社した同期が、滅菌室で耳打ちしてきたのです。
「私、じつは今月で辞めるねん。」
理由を聞けるような雰囲気もなく彼女は去っていきましたが、彼女の“歯科で働いた寿命”はわずか1か月でした。
私は、というと勤続17年。
TCとしては9年目を迎え、通算4,000人を超える患者さんと向き合ってきました。まだ辞めてませんからね(笑)
今でこそ元気ハツラツな私も、入社してから3日、3週間、3か月、3年…
3の法則できっちりリズムよく降りかかる職場での挫折感にくじけそうになり、今まで何度院長を呼び出したかわかりません(笑)
そんな私の帰宅後の日課は、転職サイトをポチリまくることでした。
1日は24時間、働いている時間は一日の約3分の1。
一度きりの人生、我が人生に悔いなし!と感じられるかどうかは、働いている時間の質に、確実に左右されるのです。
ちなみに、 今、仕事を辞めたいスタッフさんは手挙げて下さい!
はい、全国の院長先生方、めちゃくちゃ手挙げてますよ…
逆に、スタッフに「少しお時間いただいて良いですか?」と言われると寿命が縮む、という院長先生方は手を挙げて下さい!
はい、全国のスタッフさん、院長先生全力で手挙げてますよ(笑)
昨今、社会問題になるほど離職率の高さについては深刻ですが、そもそもなぜスタッフは定期的に仕事を辞めたくなるのでしょうか?
その理由は、大きく分けてこの3つです。
① 居場所がないから、自分に自信を持てず、② 向いてないと感じる。そんな状態じゃ、③ やりがいなんて感じられるはずもありません。
それではまず最初に、こちらから診断してみましょう。
あなたの寿命はあと何年?歯科で働く寿命診断
2.トラブルが起きた時、正直自分のせいじゃないのに…って思うことがよくある。
3.理不尽なことをバックヤードで愚痴ることがある。
4.こんなに頑張っているのに評価されていないと思う。
5.ミスをしたスタッフを責めてしまう。けど自分のミスは隠したい。
さて、心の中で、素直にいくつ〇がつきましたか?
0個 → 長寿の予感
1〜2個 → なんとか続けられている状態 3〜4個 → 1年以内に転職…? |
私はというと…
就職して5年間は、常に4~5個に〇がついていました。〇~というより×~って感じ。
でも、なぜそんな私が、辞めたいのに辞められなかったのか。
悔しいけど、やっぱり“歯科って素敵やん?”と思うからです。
どうですか?
皆さん歯科が嫌いなのではなくて、「人間関係」に悩んでいるのではないでしょうか。
現在、院内で人事を担当しておりますが、採用面接や医院見学会にこられた方の、前職の離職理由第1位もだいたいこれです。
あなたの職場はどうですか?
患者さんの頭の上で怒る院長。スタッフいびりしているお局さん。文句ばっかり言ってる後輩。
そして、あなた自身はどうですか?
おブススタッフ?それとも愛されスタッフ?
こんな私も、あまり口に出すタイプではありませんでしたが、TCになる9年前までは、皮をかぶった「おブススタッフ」でした。(逆に厄介)
だからこそ、退職したかったのだと思います。
そう、歯科で働く寿命を縮めていたのは自分自身でした。
自分のマイナス感情は抜きにして患者さんを喜ばせる仕事をしよう!
① 居場所がない?② 向いてない?③ やりがいがない?
それなら、職場環境の良い医院で働くのが長寿の秘訣!
確かにその通り。
ですが、その環境を作っているのは私たち一人ひとり。
あなたが患者さんだったらどんな歯科医院に通いたい?
そこには必ずヒントがありますよ。
最後になりますが、皆さんは、「クラスター」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるのでしょうか?
疫学的な意味で耳にする機会が増えた方も多いと思いますが、本来は、ブドウなどの果実や花の房を指し、「かたまり」とか「群れ」という意味があります。
現状、この言葉を聞いた時に、ブドウが思い浮かぶ~!と、ポジティブに捉えられる方は少ないかもしれませんが、この言葉の意味をポジティブ変換できるくらい、歯科に通うことがどれだけ大切かを発信していけたら素敵ですよね。
そして、コロナの影響により一度予約が先延ばしになった患者さんを、“また通いたい”と思っていただけるような「クラスター」にするのが、私たち歯科医療従事者のやるべきことではないでしょうか。
明日あなたは何人を笑顔にしますか?
院内にも素敵なスタッフさんのクラスターが増えますように。
次回は…
ボーナスもらって辞めようと思っている?ちょっと待った!
なぜかうまくいかないボスとの寄り添い方についてお話ししたいと思います。