大きなう蝕にかかった乳歯を台形に削り、既製の金属を調節して装着する治療のことを、乳歯冠といいます。
STEP4では、乳歯冠を作成する際に準備する器具や、治療の流れについて説明します。
第１２章 小児患者さんの治療
STEP１ シーラント
STEP２ 大きなう蝕の治療
STEP３ 根管充填
STEP４ 乳歯冠とクラウンループ
１．乳歯冠の準備
| ① | 表面麻酔 ＋ 浸潤麻酔 |
|---|---|
| ② | タービン ＋ ポイント |
| ③ | コントラ ＋ バー |
| ④ | ストレート ＋ バー |
| ⑤ | 乳歯冠 |
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| ⑥ | 金冠鋏（きんかんばさみ） |
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| ⑦ | プライヤー・咬合調整鉗子など |
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| ⑧ | 合着用セメント |
| ⑨ | セメント練板（れんばん）あるいは 練和紙（れんわし） |
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| ⑩ | デンタルフロス |
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２．治療の流れとアシスタント
① 麻酔を行う
抜髄された乳歯の場合は不要です。
- 小綿球に表面麻酔を適量塗布しておく
- 注射を組み立てておく
- 注射中にもれた麻酔薬をバキュームで吸う（術者による）
② う蝕を削る
アシスタントスタッフは、バキューム操作、ライトの調整を行います。
③ 乳歯冠を調整する
適当な乳歯冠を選択し、調整・研磨を行います。
④ 乳歯冠を合着する
セメントで乳歯冠を合着します。
- セメントを練和する
- 術者にセメントを盛った乳歯冠を手渡す
- タイマーをセットする
乳歯冠は既製の金属を調整して作るため、印象をとって歯科技工士が精密に製作した補綴物ほど適合は良くありません。そのため、セメントは通常より多く内面に盛って、術者に渡します。
⑤ 余分なセメントを除去する
セメント硬化後に、余分なセメントを除去します。
- デンタルフロスを30cm程度切っておく
- 術者が探針などで除去したセメントをアルコールガーゼで拭きとる
３．クラウンループ
う蝕などによって、自然に生えかわる時期よりも早くDを失った場合、Eが前に倒れこんでしまい、永久歯の生えるスペースが狭くなってしまいます。
その場合、クラウンループとよばれる装置を装着して、スペースを維持します。クラウンループは、印象をとって装置を作る必要があるため、2日に分けて行います。
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第１２章 小児患者さんの治療
STEP１ シーラント
STEP２ 大きなう蝕の治療
STEP３ 根管充填
STEP４ 乳歯冠とクラウンループ
