ロウでできた義歯(完成品ではない)の試着をする治療のことを試適(してき)といいます。試適を通じて見た目や咬み合わせの最終確認を行いますが、症例によっては行わない場合もあります。
STEP5では、義歯の試適を行う際に準備する器具や、治療の流れについて説明します。
1.試適の準備
基本的に準備するもの
① | ロウ義歯 |
---|---|
② | 咬合紙 |
③ | 技工指示書 + 技工ノート |
必要に応じて準備するもの
試適後、人工歯を並べなおす必要があった場合にはつぎのものを準備します。
① | 技工ナイフ |
---|---|
② | ワックススパチュラ |
③ | エヴァンス彫刻刀 |
④ | 古新聞紙やエプロンの紙など |
⑤ | パラフィンワックス |
⑥ | ガスバーナー + お湯 |
2.治療の流れとアシスタント
試適の作業の多くは、術者一人での作業になります。そのため、アシスタントは術者が効率的に治療を行えるように、器具を適切に準備しておく必要があります。
① 指示書の記載
- ロウ義歯の指示書や技工物ノートの記入を行う
- 術者が技工指示書に義歯の最終的な設計を書くため、それ以外の部分(患者名・発注日など)の情報を記載する
※ 部分床義歯の指示書(右上)については、試適時の設計のままで良い場合、「再度セット」とだけ記載することがあります。
② 次回の予約をとる
義歯のセットで、次回の予約をとります。
やってみよう!知識チェック
姉妹サイト『WHITE CROSS』では、今回学んだ内容について、理解度チェックを行うことができます。ぜひご活用ください♪
第10章 失われた歯を補う治療
STEP1 ブリッジ
STEP2 義歯の概形印象
STEP3 精密印象
STEP4 バイト
STEP5 試適
STEP6 セットと義歯調整
STEP7 粘膜調整
STEP8 リベース
STEP9 義歯修理