歯科のお仕事完全マニュアル 第6章 予防・治療の知識 STEP12 義歯の調整

前回の「STEP11 義歯を作る治療」でもお伝えした通り、患者さんの口に合った義歯にするため、実際に使用してもらってから、痛みのなどのトラブルを解消していきます。そのため、義歯をセットした後でも、患者さんには調整で何回か通院してもらう必要があります。

また、歯を失うと、その歯を支えていた骨が徐々に吸収されるため、顎の骨自体がだんだんと細くなっていきます。この現象を患者さんは、“歯肉がやせる”と表現します。

歯を失ったことにより骨が吸収されることは避けられませんが、適合の良い義歯を継続的に入れておくことで、ある程度吸収を防ぐことができます。

歯肉がやせる過程
歯肉がやせる過程

STEP12では、義歯調整の治療内容について詳しく説明します。

1.義歯の調整

義歯調整

義歯を口の中に合うように調整する治療を義歯調整(ぎしちょうせい)といいます。デンチャー調整義調(ぎちょう)などともいいます。

義歯調整
義歯調整の様子

粘膜調整

合わない義歯によってできた傷などを保護するために、義歯の裏に柔らかいクッション材を貼る治療を粘膜調整(ねんまくちょうせい)といいます。柔らかい材料を使用することで傷への刺激を抑え、治癒を促進させます。

粘膜調整

手順としては、義歯の内面を一層削り、クッション材を貼りつけます。

粘膜調整
粘膜調整の手順

リベース

粘膜調整と同様に義歯の内面を一層削り、新しく貼りかえる治療。リラインリライニングなどといいます。粘膜調整後の義歯や、合わなくなった義歯に対して行います。

リベースした義歯

破折義歯修理

義歯床や人工歯が割れたときに修理する治療。

破折義歯修理

やってみよう!知識チェック

姉妹サイト『WHITE CROSS』では、今回学んだ内容について、理解度チェックを行うことができます。ぜひご活用ください♪

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第6章 予防・治療の知識

STEP1 予防
STEP2 投薬
STEP3 歯周病の治療
STEP4 知覚過敏の治療
STEP5 小さなう蝕の治療
STEP6 歯の神経をとる治療
STEP7 かぶせ物を作る治療
STEP8 感染根管の治療
STEP9 TeCを作る治療
STEP10 ブリッジを作る治療
STEP11 義歯を作る治療
STEP12 義歯の調整
STEP13 歯を抜く治療
STEP14 小児患者さんの治療
STEP15 その他の治療