一日に何名もの患者さんが来院する歯科医院では、準備だけでなく、手早く正確に後片づけができることも大変重要です。
STEP4では、治療後の片づけについて、動画を用いて解説します。
*この記事は2023年6月7日に更新しました
第4章 診療用チェアーと準備・片づけ
STEP1 歯科診療用チェアー
STEP2 歯を削る道具と超音波スケーラー
STEP3 準備
STEP4 後片づけ
1.治療後の片づけ
患者さんの治療が終わった後は、毎回チェアーの清掃を行います。基本的な器具は消毒室に運び、その他の器具や材料は元の場所に戻します。
チェアーにおいては、以下の5点に気をつけてチェックを行いましょう。
- 前の診療で使った器具が残っていないか?
→バキュームや排唾管はとくに忘れやすいので注意が必要。 - チェアーに血液や薬剤が付着していないか?
→アルコールガーゼまたは除菌クロス(ユニット周りを拭くウェットティッシュのようなもの)などで拭き取る。 - チェアーサイドの患者さん用のゴミ箱は空になっているか?
→ゴミは毎回捨てる。 - チェアーのまわりにゴミや削りかすなどが落ちていないか?
→必要に応じてほうきなどで掃除する。 - 前の患者さんの個人情報が残っていないか?
→次の患者さんに見えないように注意する。X線写真などを映すモニターなどを使用している歯科医院では、毎回画面をリセットする。
2.とくに注意が必要な片づけ
治療後の器具には、患者さんの血液が付着していることがあります。
医療現場においては、すべての患者さんの血液や体液には危険なウイルスなどが含まれていると考えます。これをスタンダードプレコーション(ユニバーサルプレコーション)といいます。
自分自身の身を守るためにも、とくに注意が必要な器具の片づけについて学んでいきましょう。
注射器の片づけ
浸潤麻酔などの注射針にカバーをするとき、手指に針先を刺さないように注意します。また、一度使用した注射針やカートリッジは、絶対に他の患者さんに使い回してはいけません。
メスの片づけ
使用後のメスには、確実に患者さんの血液が付着しているので触れないようにします。手指を切らないように、メスの刃はピンセットなどで注意して取りはずしましょう。
また、一度使用したメスの刃は、絶対に他の患者さんに使い回してはいけません。
3.滅菌・消毒
歯科治療に使用した器具は、血液などの汚れを取り除いた後、滅菌(めっきん)または消毒を行って細菌やウイルスを死滅(しめつ)させます。これによって、器具を次の患者さんに使用できる状態にします。
どの器具に滅菌または消毒を行うかは、使用した器具の種類によって変わります。
滅菌や消毒については、「洗浄・消毒・滅菌の基準『スポルディングの分類』って何?」をご覧ください。
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診療用チェアーと準備・片づけは、アシスト業務の中でもとても重要なお仕事です。
やってみよう!知識チェック
姉妹サイト『WHITE CROSS』では、今回学んだ内容について、理解度チェックを行うことができます。ぜひご活用ください♪
第4章 診療用チェアーと準備・片づけ
STEP1 歯科診療用チェアー
STEP2 歯を削る道具と超音波スケーラー
STEP3 準備
STEP4 後片づけ