歯科のお仕事完全マニュアル  第1章 歯科医療について STEP1 歯科医院とそこで働く人たち

第1章では、まず歯科医院での仕事を理解するために、歯科医療がどのような価値を社会に提供しているのか、歯科医療の「予防」と「治療」とはどういうものかを説明します。

つぎに、歯科医院で働くさまざまな職種の役割について解説し、歯科衛生士や歯科助手の主要業務についても説明していきたいと思います。

第1章 歯科医療について

STEP1 歯科医院とそこで働く人たち
STEP2 歯科医院の1日とアシスタント
STEP3 予防・治療の対象
STEP4 保険治療と自費治療

歯科医療とは

歯科医療というと、「歯を削ってつめる」「歯の神経をとる」「歯を抜いて入れ歯をいれる」などのイメージが強いかもしれませんが、大切なのは予防や治療の先にある患者さんの健康的な生活です。

歯科医療に携わる私たちは、できる限り多くの人々が健康的な口を維持できるように働きかける必要があります。

また、寝たきりで介護が必要となった患者さんには、自分の口で食事ができる人生を送ってもらえることを目指します。

さらに、美しい口元は、笑顔の印象を良くしたり、健康的な印象を与えたり、人々の気持ちを明るくしてくれます。

歯科医療は、むし歯や歯周病などの予防や治療を通じて、食べる・話すなど、人々の生きる力を支える医療です。

予防と治療

歯科医療は、大きく予防治療のふたつに分けられます。

予防

むし歯や歯周病などの病気にかかることを防ぎ、患者さんの口腔内を守っていく働きかけや処置のことを指します。

むし歯や歯周病は、生活習慣病としての側面が強くあり、患者さんの歯みがきや食生活などにより左右されます。

患者さんの健康的な生活を考えると、歯が痛くなってから歯科医院に行き、不快な治療を受けることは望ましくありません。日常的に予防を行い、必要となったときに最小限の治療を受けることが理想的といえるでしょう。

治療

むし歯や歯周病などにより失われた、または失われつつある口の機能・見た目を再構築し、健康的な状態に戻していく処置を指します。

むし歯を削って、プラスチックをつめる治療
むし歯を削って、プラスチックをつめる治療

歯科医院で働く人々

職種 免許 特筆事項
歯科医師
歯科衛生士
歯科助手 不要
受付 不要 歯科衛生士や歯科助手が兼任していることも
歯科技工士 歯科技工所・規模が大きな歯科医院に勤務していることが多い
事務 不要 規模が大きな歯科医院では配置していることが多い

歯科医師・歯科衛生士・歯科助手 それぞれの役割

歯科医院では、主に歯科医師歯科衛生士歯科助手の3つの職種のスタッフが働いています。

それぞれの職種ができる仕事は、つぎの通りです。

歯科医師・歯科衛生士・歯科助手 それぞれの役割

歯科医師は、基本的にどんな歯科治療も行うことができます。

「歯を削る」「詰め物やかぶせ物をいれる」といった、う蝕に対する処置だけでなく、抜歯やインプラント埋入などの外科処置まで、治療できる範囲は多岐にわたります。

その中で、「予防」に関する処置を歯科衛生士に任せることで、歯科医療における役割分担ができます。

② 歯科衛生士にできる仕事予防処置では、むし歯や歯周病を予防するために、フッ素塗布や歯石の除去を行います。

また、保健指導では、歯科についての正しい知識や歯みがきの方法などを伝えることによって、患者さんの日常生活の改善をはかります。

歯科疾患を予防するためには、患者さん一人ひとりのリスクに応じた歯みがきの方法を身につけてもらうことが必要です。そのため、保健指導は歯科治療を行う上で、非常に重要だと考えられます。

歯みがき指導の様子
歯みがき指導の様子

診療の補助に入る歯科助手はアシスタント、診療の補助はアシストとよばれます。

アシスタントは、主に歯科医師の治療の介助を行い、器具の受け渡しやバキューム操作、ライティングといった、診療の補助とよばれる仕事をします。

また、患者さんの口に直接ふれ、予防や治療を提供する歯科医師・歯科衛生士を、術者(じゅつしゃ)と呼びます。歯科医師や歯科衛生士も、アシスタントとしてアシストすることができます。

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第1章 歯科医療について STEP1の知識チェック
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第1章 歯科医療について

STEP1 歯科医院とそこで働く人たち
STEP2 歯科医院の1日とアシスタント
STEP3 予防・治療の対象
STEP4 保険治療と自費治療