歯科のお仕事完全マニュアル 第3章 患者さんの情報 STEP8 X線写真(パノラマとCT)と口腔内模型

X線写真には、デンタルのほかにパノラマCTがあります。

今回は、まずパノラマとCTについて、その後、口腔内模型について紹介します♪

*この記事は2023年5月10日に更新しました

第3章 患者さんの情報

STEP1 診療とカルテ
STEP2 紹介と対診
STEP3 治療に必要な情報
STEP4 口腔内写真5枚法の撮影
STEP5 う蝕と歯式
STEP6 歯周病と歯周組織検査
STEP7 X線写真(デンタルの撮影)
STEP8 X線写真(パノラマとCT)と口腔内模型

1.パノラマ

パノラマとは

患者さんの口腔内全体を撮影するX線写真のことをパノラマといいます。初診や再初診時、あるいは数年おきに、必要に応じて撮影します。歯科医院によっては、パノラマのことを「オルソ」「パントモ」などともいいます。

パノラマについては撮影機によって、撮影の手順が少し異なります。

パノラマX線写真撮影の例
パノラマX線写真撮影の例

※ 金属などはX線を通さず、白く写り込んでしまいます。そのため、患者さんが義歯を装着している場合は、基本的にはずしてもらった状態で撮影をする必要があります。また、パノラマの場合、ピアスやネックレスなどの金属も写り込んでしまうため、あらかじめはずしてもらいましょう。

2.CT(シーティー)

CTとは

デンタルやパノラマのような二次元のX線写真とは異なり、三次元のX線写真のこと「CT」といいます。

骨の中の血管や神経の位置や向き、抜歯の際に歯根の向きを把握するなど、さまざまな目的で使用されます。インプラント治療の診断にも欠かせないデータです。

CT撮影の例
CT撮影の例

※ 金属などはX線を通さず、白く写り込んでしまうため、患者さんが義歯を装着している場合は、基本的にはずしてもらった状態で撮影をする必要があります。また、ピアスやネックレスなどの金属も写り込んでしまうため、あらかじめはずしてもらいましょう。

3.口腔内模型

口腔内模型とは

患者さんの口腔内を石膏(せっこう)で再現した模型のことをいいます。スタディーモデルともよばれ、歯科医師が、治療計画を立てる際などに使用します。

患者さんの咬み合わせや歯列の状態を把握するために、口腔内模型を必ず作製する歯科医院もあります。

口腔内模型(スタディモデル)

歯のかた取りや石膏を流す作業は、歯科衛生士や歯科助手のみなさんが関わる機会も多いため、しっかりと学んでいきましょう。

* 模型の作り方については、「第5章 STEP2(歯のかた取りについて)」、「第5章 STEP3(歯の模型について)」で説明していきます。

データ採得は細かい作業が多く、覚えることもたくさんあります。患者さんの情報をきちんと採得するためにも、一つずつ理解して、臨床に臨みましょう♪

やってみよう!知識チェック

姉妹サイト『WHITE CROSS』では、今回学んだ内容について、理解度チェックを行うことができます。ぜひご活用ください♪

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第3章 患者さんの情報

STEP1 診療とカルテ
STEP2 紹介と対診
STEP3 治療に必要な情報
STEP4 口腔内写真5枚法の撮影
STEP5 う蝕と歯式
STEP6 歯周病と歯周組織検査
STEP7 X線写真(デンタルの撮影)
STEP8 X線写真(パノラマとCT)と口腔内模型