歯科のお仕事完全マニュアル 第3章 患者さんの情報 STEP4 口腔内写真5枚法の撮影

口腔内写真(こうくうないしゃしん)とは、口腔内の情報の一つで、初診や再初診の患者さんの口腔を、専用のカメラで撮影した写真です。

撮影した写真を使って治療説明を行い、患者さんの口腔がどのように変化していくかを記録していきます。

*この記事は2023年1月27日に更新しました

口腔内写真5枚法の撮影

口腔内写真には、さまざまな撮影方法がありますが、ここでは口腔内写真5枚法について紹介します。

口腔内写真5枚法
口腔内写真5枚法

1.撮影に使用する器具

口腔内撮影用カメラ

口腔内撮影用カメラ
口腔内撮影用カメラ

撮影の際には、しっかりと脇をしめてカメラを固定します。

撮影の際には、しっかりと脇をしめてカメラを固定します。

口角鉤(こうかくこう)

写真が撮りやすいように、口角に引っかける器具。

正面・側方面の撮影用(左)と咬合面の撮影用(右)
正面・側方面の撮影用(左)と咬合面の撮影用(右)

鏡

お湯

鏡は口に入れると息でくもってしまい、綺麗な写真が撮れません。くもり止めとして、撮影する直前までお湯につけておきます。

2.撮影のコツ

正面の撮影

正面の撮影

正面の撮影

右側 側方面の撮影

② 右側 側方面の撮影

② 右側 側方面の撮影

左側 側方面の撮影

③ 左側 側方面の撮影

③ 左側 側方面の撮影

上顎 咬合面の撮影

④ 上顎 咬合面の撮影

④ 上顎 咬合面の撮影

下顎 咬合面の撮影

⑤ 下顎 咬合面の撮影

⑤ 下顎 咬合面の撮影

歯科医療の予防・治療において、口腔内写真は大切な患者情報の一つです。

口腔内写真の撮影には、以下のように、さまざまな意義があります。

  • 口腔内の疾患を診査・診断するため
  • 患者さんにわかりやすい説明をするため
  • 口腔の状態を記録し、経年的な変化を観察するため

そのため、ピンボケやポイントを押さえていない写真では意味がありません。

忙しいときでもちゃんとした口腔内写真が撮れるように、効率が良くポイントを押さえた撮影法を身につけましょう。

続いては、「歯式(ししき)」の取得方法について説明します。

やってみよう!知識チェック

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第3章 患者さんの情報

STEP1 診療とカルテ
STEP2 紹介と対診
STEP3 治療に必要な情報
STEP4 口腔内写真5枚法の撮影
STEP5 う蝕と歯式
STEP6 歯周病と歯周組織検査
STEP7 X線写真(デンタルの撮影)
STEP8 X線写真(パノラマとCT)と口腔内模型