顕微鏡歯科入門 ポジショニングとアシスタントワーク 第1回 右上臼歯部編

日本国内の歯科における顕微鏡(=マイクロスコープ)の普及率は、2015年で全体の約6%程度といわれ、他の先進国に引けを取らない勢いで普及してきています。

2016年4月の保険点数の改正により、顕微鏡とCTを使った根管治療に加算が認められるなど、国としても大きく注目しているといえます。

顕微鏡を使える歯科衛生士や、顕微鏡治療のアシスタントができる歯科助手の存在は貴重です。そして、その能力を持つ歯科衛生士、歯科助手を必要としている歯科医院は多々あります。

顕微鏡歯科治療を啓蒙・普及活動を行ってきた三橋純先生は次のように述べています。

日本顕微鏡歯科学会 副会長 三橋純先生
日本顕微鏡歯科学会 副会長 三橋純先生

教育という意味では、まだまだ顕微鏡歯科治療に関しては確立していません。 ただまず最初にやるべきことは、顕微鏡を導入することです。どのように使っていいか分からないですとか、実際にうまくいくか分からないから、という理由で導入をためらう先生もたくさんおられます。それは非常にもったいないと思います。
今後はどんどん普及すると思いますし、今後は顕微鏡を持っていることを前提にその質を高めるという活動をしていきたいと思っています。逆に、言葉だけで変な技術が広がるくらいなら広がらないほうがいいと思うところもあります。

この情報が行き交う世界では結果として本物が残るということだと信じています。ですから顕微鏡歯科医として技術を高めるほど、努力するほど評価されるという時代が来ると私は信じています。

そういった意味で私は、顕微鏡歯科の世界は明るいと思いますし、ぜひ顕微鏡歯科治療の世界に飛び込んできていただきたいと思っています。

(WHITE CROSS「三橋先生インタビュー記事」より抜粋)

全4回のこのコーナーでは、今後さらなる普及が予想される顕微鏡歯科について、三橋先生にレクチャーしていただきます。

臨床動画

口腔内の治療を行う際に、患歯によってポジショニングもアシスタントの動きも変わってくるのは、顕微鏡歯科治療に関しても同じです。

せっかくの顕微鏡歯科治療で、顕微鏡越しに体勢を曲げて肉眼で覗き込むような使い方をしないためにも、口腔を4部位に分けて最大3カメラで治療のポイントを紹介していきます。

初回は右上6番の遠心内側性の窩洞形成を仮定した場合のポジショニング、レスト、ミラー、バキュームの位置からタービンの持ち方までポイントを解説します。

動画中スライド抜粋

動画中スライド抜粋 右下臼歯部編

動画中スライド抜粋 右下臼歯部編

第1回 右上臼歯部編

顕微鏡歯科入門 ポジショニングとアシスタントワーク

第1回 右上臼歯部編
第2回 左上臼歯部編
第3回 左下臼歯部編
第4回 右下臼歯部編