歯科医院の接遇を向上させるために今日からできること

歯科医院の業態は歯科医師・歯科衛生士をはじめとする、高度専門職による医療機関です。

一方で、常に「人間」を相手にする業態である以上、相応のコミュニケーション能力や社会的なスキルを要求される環境でもあります。

一般的な接客業と比較して、「疾患を主訴に来院される方がいる」「老若男女問わず来院する」「社会的地位の高い方も数多く来院する」などの理由から、高度な接遇が必要になることもしばしば。

かつては、「病院などの医療機関は接客業とは別格」と許される風潮もありましたが、近年は患者さんの意識の高まりにより、旧来のパターナリズムでは通用しないことが多くなってきています。

しかし、「お客様は神様」といった言葉に表されるような行き過ぎた接遇は、患者さんの消費者意識を増長させ、トラブルに発展するケースも。

医科においても、一時期患者さんの呼称を「患者様」にしたものの、多くの批判やトラブルを受け、「患者さん」に戻した、というできごとがありました。
(参照:「患者さん」呼称に戻った病院が圧倒的に多数!「患者さま」に変更した当時を振り返る-DtoDコンシェルジュ

そのような揺り戻しは、既存の接客業の模倣をすることなく、自立・洗練された、医療機関に相応しい接遇を確立すべきであるという表れなのかもしれません。

歯科医院の接遇を向上させるために 今日からできること

しかし現実的には、歯科医院は「中・小規模」の事業に分類され、接遇教育に対して十分な時間やお金を割くのが困難である場合が多いのが現状です。ON JOBトレーニングという名のもと、実際の現場で仕事を覚えていく、ということも。

WHITE CROSS では、そのような業界としての課題をサポートするべく、数々のサービスを無料でご提供しております。

この機に、歯科医院の教育担当者さま、そして新たに歯科を学習するすべての歯科医療人の皆さまにご覧いただけますと幸いです。

WHITE CROSS の接遇コンテンツ

前述のような接遇スキル向上に対する需要の高まりを背景に、WHITE CROSSのお役立ちツールにも「経営サポートツール」が加わっています。

今までのお役立ちツールと同様、すべて無料でダウンロードしていただけます。

WHITE CROSS「お役立ちツール」一覧へ
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Pick Up

院内掲示物:院内でのきまりごと
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院内掲示物:身だしなみチェックシート①
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院内掲示物:身だしなみチェックシート②
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院内掲示物:きれいな日本語(コミュニケーションコンサルタント 石村静香先生監修)
院内掲示物:きれいな日本語(コミュニケーションコンサルタント 石村静香先生監修)

身だしなみに関することは、男性の院長からは伝えづらいことも多いと思います。

女性の先輩でも、人間関係に角が立ちそうで直接は言いづらい、というご意見も聞きます。感情的な問題に発展してしまっては大変です。

ここはぜひ、「チェックシート」という形式を活用してみてはいかがでしょうか?

誰でも同じ水準を達成することができ、チェックリストを埋めることにより、口で言わずとも標準化できるということで、アメリカでは接遇のみならず医療ミスを防ぐ手立てとしても活用されています。
(参考図書:アトゥール ガワンデ(2011)『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』晋遊舎

コミュニケーションをwebセミナーで学ぶ

歯科医院の受付や診療室では、ちょっとした笑顔や思いやりのある言葉が、歯科治療を苦手とする患者さんの気持ちを楽にすることもあります。

患者さんから見て、歯科医院ではたらくあなたはプロフェッショナルであり、きちんとしたコミュニケーションを取ることが求められます。

歯科医院の受付や診療室は、患者さんとお話する機会であふれています。

このコーナーでは、静香コミュニケーションオフィスの石村静香先生を講師にお招きし、コミュニケーションの基礎についてをレクチャーしていただいています。

静香先生の院内コミュニケーション講座はこちら

第1回 基本的な考え方
第2回 好印象コミュニケーションとは
第3回 リーダーとしてのコミュニケーション
第4回 患者さんとのコミュニケーション

静香先生の院内コミュニケーション講座はこちら
静香先生の院内コミュニケーション講座より抜粋

外部講師で学ぶ

前述のツールの活用で、ある程度の水準までは達するかもしれません。

しかしそれだけでは治療と同じで、“自己流(自院流)”の接遇になってしまいがちです。より客観性を持たせるため、さらなるスキルアップを目指すためには、外部講師の活用が効果的です。

WHITE CROSS がご紹介する講師の中から、ぜひ相性の良さそうな講師を見つけてみてください。

濱田 智恵子先生

フリーランスの歯科衛生士として臨床に携わるとともに、歯科衛士士のスキルを通した人財育成、歯科医院システム構築、歯科衛生士人事評価制度導入など臨床現場を行う会社、人財育成会社『株式会社Tomorrow Link』を設立。

上間 京子先生

数箇所の医院を経て、2000年にフリーランスとして活動を開始。歯科衛生士には人間性+知識+技術のバランスをコンセプトに、2003年に口腔健康の回復し維持できる歯科衛生士を育成するJokanスクールを開講。

小泉 智美先生

株式会社デンタルタイアップにおいて歯科医院コンサルティングを担当した後、専門領域である”歯科医院への行動科学に基づいた人材育成・マネジメントの導入サポート”に集中するために独立。

松岡 登志子先生

接客業とコンサルティング業で得られた経験を基に、コミュニケーションの大切さを伝えている。

2007年にHealth Art Planning 株式会社を設立し、自らも接遇マナーインストラクターとして、マウスピース型矯正治療の普及を目指し、歯科医院スタッフの教育などに尽力している。

澤泉 仲美子先生

株式会社オフィスウエーブを設立し、デンタルスタッフの教育活動を行う。

歯科医療における歯科助手の大切さ、仕事のやりがい、歯科助手だからできる仕事の幅の広さについて真剣に考え、「働くモチベーション」「患者接遇」「デンタルコーチング」のスキルアップを専門としている。

田中 法子先生

日本デンタルスタッフ学院を創立。教育の3つの要素として① プロとしてのコミュニケーション力、② 1人1人の技術レベルに合わせ、向上できる最新の技術力、③ 患者さんにご安心いただける知識力の3つの要素に注力したコースを提供し、日本の歯科医療スタッフ教育と定着に尽力を続ける。

木村 泰久先生

2002年にM&D医業経営研究所を創設以降、企業の経営改善手法を応用した、わかりやすく実践的な経営指導で多くの歯科医院の経営改善に携わる。

現在では、個人の歯科診療所から大規模歯科医療法人まで約100軒の顧問コンサルタントを務める。

WHITE CROSS では、今後も皆様の医院での学習をサポートしてまいります。

優れた知識・技術・人間性をもった歯科医療人が、数多く臨床の場に出ていかれることを願ってやみません。