これまで歯科助手に必要なコミュニケーションの基礎・患者さん・具体的な会話内容を、第1回〜第3回にかけて紹介してきました。
患者さんと接する機会の多い歯科助手ですが、忘れてはならないのが医院内のスタッフとの関わり。
『歯科助手に必要なコミュニケーションのコツ』の最後は、医院内でのコミュニケーションです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
前回の記事はこちら
第1回 受付のコミュニケーション
第2回 患者さんとのコミュニケーション
第3回 実践しやすい会話例
歯科医院は女性が多い職場
一般的な会社であれば、社長や上司、同僚、後輩とさまざまな人が性別もバラバラに働いていますよね。
歯科医院の場合、特に歯科衛生士、歯科助手の職業は女性が多く、医院によっては院長を含めた全員が女性というところも存在します。
医院によって雰囲気も違うので一概には言えませんが、女性が多い職場というのはどうしても人間関係のトラブルが多くなるもの。
自分のなんてことない一言がトラブルを招く場合もあるため、診療中の行動以外にも注意が必要です。
「トラブルが多いなんてめんどくさい…」と思われるかもしれませんが、医院になじむことができれば、仕事中も明るい気持ちで過ごせますよ。
歯科助手が意識しておきたいこと
歯科医院で円滑なコミュニケーションをとるために大切なのは、相手への思いやりと患者さんのためにどう動くかを考えること。
上記をふまえて医院内のコミュニケーションで歯科助手が意識しておきたいポイントは、以下の2つです。
- こまめな情報伝達
- 前向きな姿勢
それぞれ詳しく解説しますね。
こまめな情報伝達
歯科医院は医療の現場なので、こまめな情報伝達が大切です。患者さんの希望や気になったことなどは、忘れず正確に伝えましょう。
こまめな情報伝達は、患者さんだけでなく業者さんとのやり取りでも大切。
たとえば、上司から「この材料の価格について調べておいて」と頼まれ、あなたが業者さんに問い合わせたとします。このとき、価格がわかったらすぐに伝えるようにしましょう。
すぐに価格がわからず、業者さんから折り返し連絡をもらう取り決めとなった場合は、その旨を上司に報告します。
相手に「どうなったかな?」と疑問を持たせないことで、安心して患者さんの治療に集中してもらえるだけでなく、正確な仕事をする人だと思ってもらえますよ。
情報伝達をする際は、タイミングをみて手短に話すことがポイント。少し手が空いたタイミングを狙って、要件から話しましょう。
最初に要件を話すことで、何を伝えたいのかが明確になり、貴重な時間を奪わずにすみます。
前向きな姿勢
歯科助手は技術的な仕事が多いため、歯科医師や歯科衛生士に注意を受けることが多い仕事です。
どれだけ厳しい指導だったとしても「感情」ではなく「現象」として受け止めるようにしてみましょう。
指導を受けた後にいつまでもくよくよしていては、患者さんに心配されてしまうかもしれません。何より、あなた自身の成長を遅くしてしまいます。
あなたが成長してより良い歯科助手になることが、患者さんのためであり、歯科医院にとって財産になるのです。
また、指導を受けても前向きな姿勢をみせられると、自分の評価にもつながりますよ。
「前向きな姿勢でいても気づいてもらえないのでは?」「具体的にどうやって前向きをみせるの?」と思われるかもしれませんね。
指摘を受けたら、まず何が原因で起こったのかを考え、自分の中で改善策を導き出します。
そして考えた結果を、指導をしてくださった方に相談しましょう。技術的なことであれば、練習に付き合ってもらってもいいかもしれません。
自分で考えた内容を共有することで、指導をした方は「しっかり受け止めて改善しようとしてくれているんだ」「成長しようとしているんだ」と感じることができます。
これを繰り返すことで院内の信頼関係が生まれ、より良い歯科医院へとステップアップしていくのです。
医院視点で考えたコミュニケーションを
歯科医院でもっとも大切にしたいのは、患者さん。
歯科医院で働いている歯科医師やスタッフは、患者さんのために何ができるか、どうしたら良い歯科医院にしていけるかを考えています。
医院の一員という意識を持って、自分視点でなく医院視点で物事を考えていけると良いですね。
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歯科助手のコミュニケーションで大切なことは、相手への思いやりと患者さんのためにどう動くかを考えること。
患者さんが安心して来院できる居心地の良い場所になるように、円滑なコミュニケーションをとっていきましょう。
歯科助手のコミュニケーションのコツは今回でおしまいです。
これまでご覧いただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたのお役に立てましたら幸いです。
少しのコツで上達!歯科助手のためのコミュニケーション
第1回 受付のコミュニケーション
第2回 患者さんとのコミュニケーション
第3回 実践しやすい会話例