さまざまな勉強会やシンポジウムに参加していると、“○○学会”や“○○協会”といった言葉を耳にする機会が多くありますよね。
両者の違いは、具体的にどういった部分なのでしょうか?
デジタル大辞泉には、以下のように書かれています。
学会:それぞれの学問分野で、学術研究の進展・連絡などを目的として、研究者を中心に運営される団体
協会:ある目的のため会員の協力で設立・運営される会
イマイチよくわからないので、もう少し掘り下げて調べてみました。
学会とは?
学会名鑑によると、2021年現在、公的に認められている学会は2,051団体。うち、歯学に分類される学会は123団体あります。
(関連:歯科学会一覧-WHITE CROSS)
学会の役割は、研究の発表、情報・意見の交換などの場を研究者に提供し、その成果を学会誌などの機関雑誌にて発表すること。
この役割によって、研究発表や討論の成果が迅速に、しかもより多くの人々に伝達されるのです。
学会として認定してもらうには?
そもそも、“学会”と名乗ること自体は、だれでもできるんです。
しかし、内閣総理大臣が所轄する「日本学術会議」という機関に認められた協力学術研究団体になることで、研究者同士の国際連携を行ってもらえたり、情報発信や情報収拾をしてくれたりします。
(参照:日本学術会議とは-日本学術会議)
日本学術会議協力学術研究団体になるには?
協力学術研究団体として認めてもらうには、以下の4つの基準を満たす必要があります。
- 学術研究の向上発達を主たる目的として、その達成のための学術研究活動を行っていること
- 活動が研究者自身の運営により行われていること
- 構成員(個人会員)が100人以上であり、かつ研究者の割合が半数以上であること
- 学術研究(論文等)を掲載する機関誌を年1回継続して発行していること
なお、要件に登場する「研究者」とは、以下のとおり定義されています。
人文・社会科学から自然科学までを包含するすべての学術分野において、新たな知識を生み出す活動、あるいは科学的な知識の利用及び活用に従事する者
※ 日本学術会議より抜粋
協会とは?
協会には、サークルのような任意団体もあれば、「社団法人」「NPO」などといった法人格を取得している本格的な協会もあります。
設立者の理念を共有する仲間同士が集まって、その“想い”を普及させていくために設立・運営していることが多いです。
(参考:2分で分かる ! 協会を設立するメリットと方法)
学会との違いは?
協会は、学会のように会員の半数が研究者でなくてもかまいませんし、学会誌などを発行して、成果の発表をする必要もありません。
しかし、規約や規則をしっかりと定めて、精力的に活動している協会もたくさんあります。
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自分のやりたいことを見つけて、スキルアップにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?