歯科に役立つヨーロッパでのメディカルアロマ 第7回

皆さん、こんにちは。メディカルアロマスペシャリストの大工原忍です。

今回で7回目のメディカルアロマのお話です。実際に歯科分野に役立つメディカルアロマのお話をしたいと思います。

前回まではこちら

第1回 メディカルアロマテラピーとは
第2回 メディカルアロマの効能と選び方
第3回 メディカルアロマの特徴と歯科恐怖対策アロマ
第4回 歯科分野で役立つアロマ Part1
第5回 歯科分野で役立つアロマ Part2
第6回 口内炎の万能薬 ローレル

細菌性感染症に効くクローブ

今回は歯科分野でローレルの次によく使われる精油のお話しをしたいと思います。

みなさん歯医者さんの香りといったら何を思い浮かべますか?
消毒の臭い?薬品の臭い?

…その香りの元になったクローブです。

クローブ
クローブ

クローブはお料理にも使われるオリエンタル調のエキゾチックでスパイシーな香りです。歯科系疾患全ての症状に有効であり、時に治療室はその香りで満たされています。

クローブは抗菌作用が強いといったフェノール類の特徴が顕著に表れています。

精油の中でも特に抗菌力が強いため、ウイルス、真菌、寄生虫、細菌などによる口腔疾患には、適切な精油をクローブと一緒にブレンドすることで相乗効果もあり様々な疾患に対処できます。

またフェノール類のオイゲノールという芳香成分の鎮痙攣・鎮痛・麻酔作用により、感染症、炎症、抜歯、神経痛による全ての痛みにも効果が期待できます。

さらにクローブは、血腫、傷などにも効果が期待できると言われています。即効性が期待できる点でも、他の精油より優れています。
ただし、クローブの精油は刺激が強く原液塗布は出来ないので、必ず希釈して使用するようにしてください。

また芳香成分オイゲノールには子宮収縮作用があるため、出産時以外の妊婦さんは陣痛を促してしまいます。禁忌になるので注意が必要です。

今回は、細菌性感染症のレシピです。内服と局部治療の二重ケアで効果をさらに強化させます。

クローブは抗菌作用に優れている反面、刺激も強いので必ず濃度には注意してください。

歯科分野でのブレンド

歯科分野でのブレンド

上段のブレンドレシピは内服レシピです。

クローブと同じく抗菌作用の強い芳香族アルデヒド類のシナモン樹皮とフェノール類のオレガノを、ヘーゼルナッツオイルにて希釈したものを飲みやすいように蜂密に混ぜて摂取します。

蜂蜜の変わりにオメガ3の亜麻仁油に混ぜたものを経口してもいいと思います。オメガ3も炎症を抑えるのに使うキャリアオイルです。

この経口レシピの代用となるのは、市販でも売っているオレガノカプセルです。
こちらはオレガノ単体がカプセル状のサプリになっており、天然抗生物質の代わりになります。

オレガノカプセルを摂取する際は、1日5回、1回あたり2個を食前か食中に冷たい水で内服します。ジェルカプセルになっていますので、熱い飲み物で摂取すると口の中で溶けてしまうからです。

下段は塗布レシピです。

殺菌・鎮痛・麻酔作用のあるクローブに、炎症を抑えるカモマイルローマン、同じく殺菌・鎮痛作用をもつペッパー、メントールの冷却作用による鎮痛作用のあるアルベンシスミントをブレンドし、鎮痛・抗炎症・うっ血除去作用のあるセントジョーンズ油で希釈したものを必要に応じて患部に塗布します。

二重ケアにより相乗効果もアップします。是非クリニックでもお試し下さい。

歯科に役立つヨーロッパでのメディカルアロマ 第7回

歯科に役立つヨーロッパでのメディカルアロマ

第1回 メディカルアロマテラピーとは
第2回 メディカルアロマの効能と選び方
第3回 メディカルアロマの特徴と歯科恐怖対策アロマ
第4回 歯科分野で役立つアロマ Part1
第5回 歯科分野で役立つアロマ Part2
第6回 口内炎の万能薬 ローレル
第7回 細菌性感染症に効くクローブ
第8回 外科処置後の青あざにはヘリクリサム