11月3日、東京都内にて、DH COLLOQUIUM2019が開催されました。
DH COLLOQUIUMは、関西歯科衛生士勉強会DH WORKS代表の秋永恵さんと、一般社団法人DHマネジメント協会 代表理事の塚本千草さんが主催するパーティースタイルのイベント。
日々自己成長にチャレンジする“未来志向”の歯科衛生士がつどい、職場の環境や年齢、経験などの違いを越えて語らう場を提供するためにと、2015年から定期的に開催されています。
第4回となる今回は、総勢70名もの歯科医師・歯科衛生士が全国から集まり、会場は終始熱気に包まれていました。
それでは、当日の様子をお伝えいたします♪
DEBATE TIME “炎症のコントロール”
今回のスペシャルゲストは、DUOデンタルクリニックの大月基弘先生と、昭和大学インプラントセンターの診療科長であり、准教授の宗像源博先生。
歯周病専門医の大月先生と、インプラント専門医の宗像先生が、それぞれの視点から「炎症のコントロール」について歯科衛生士が知っておくべきことを語りました。
歯周病専門医が語る、炎症のコントロール
世界で6番目に多い病気といわれる「重度歯周炎」。大月先生はまずその原因となるバイオフィルムについて説明し、その除去方法の具体的な手順や評価方法を解説しました。
また、非外科的歯周治療は、もっともミニマルインターベンションな歯周外科処置であると語る大月先生。
とくにプロービングデプス3mm以下のポケットへの歯周治療では、アタッチメントロスがおきてしまうことから、ブラッシングやPMTCのみで対応すべきといいます。
いかに歯科衛生士によるOHI(Oral Hygiene Instruction)が重要であるかを力説した大月先生は、最後に「汝の愛するものを仕事に選べ、そうすれば生涯一日たりとも働かなくて済むであろう」と、孔子の言葉を用いて、会場の歯科衛生士の皆さんにエールを送りました。
インプラント専門医が語る、炎症のコントロール
宗像先生はまずはじめに、インプラント特有の炎症について説明。
「炎症」とは、細菌感染やアレルゲンによる防御反応だけでなく、セメントや歯肉縁下マージンといった、外部刺激によっても発生し得るものであるといいます。
インプラントのメインテナンスにおいてまず確認すべきことは「埋入して何年経つか」。それによって骨吸収の度合いや、許容して良いBOPかどうかを判断すべきと語りました。
つづいて宗像先生は、細菌の侵入経路のひとつであるアクセスホールについて、さまざまな研究結果や症例写真を用いて解説。
アクセスホールの効果的な封鎖方法だけでなく、アバットメント装着時の滅菌の有用性についても紹介し、歯科衛生士が臨床で気をつけるべきポイントとして述べました。
PARTY TIME
イベントの後半は、主催者のこだわりの詰まったパーティータイム。秋永さんが自ら選定されたお料理と塚本さんがお気に入りの厳選ワインを振る舞い、終始にぎやかな様子でした。
パーティーの途中には、様々なフィールドで活躍する歯科衛生士として、ソプラノ歌手の華山庄子さんと、デンタルクリエイターの小林みゆきさんの2名が登壇。
華山庄子さんは、歯科衛生士として勤務するかたわら、ソプラノ歌手としてコンサートに出演されています。また、ヴォイストレーナーとしても活躍しており、口腔筋機能の改善も意識したトレーニング方法を伝えるレッスンを行われているそう。
小林みゆきさんは、歯科衛生士として口腔機能向上のアプローチを行うかたわら、24年の臨床経験を活かし、白衣や保健指導で使用する絵本づくりなどを行う「デンタルクリエイター」として活躍されています。
また、キシリトール配合でおいしいお菓子の開発にも携わっているという小林さん。会場では、たくさんの試食を楽しむことができました。
主催者からのメッセージ
今回のイベントを主催した秋永恵さん、塚本千草さんからメッセージをいただきました。
この度は、DH COLLOQUIUM 2019へご参加ありがとうございました。
楽しい夜をお過ごしいただけましたでしょうか?
今回のテーマは 「THE CHOICE」 でした。あなたの「選択」は、その通りに、未来を創り、彩りを変えてゆきます。
あなたの為にも
あなたの大切な人の為にも
あなたを頼る患者さんの為にも
溢れる情報に流されず、あなたの真実や良心で「選択」をし行動して欲しい。 そんな思いで開催をしました。
みなさんと楽しい時間を過ごせ幸せな1日でした。
また、お会いしましょう。
秋永恵
塚本千草