口臭に悩んでいるのは日本人だけ?!世界15ヶ国15,000人以上に行った口腔衛生意識調査の結果を発表!

サンスターグループは11月8日、ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ地域の15ヶ国で行った、歯科治療を含む口腔衛生に関する意識調査の結果を「2021 Global Healthy Thinking Report」として公開しました。

この調査では、世界各国の口腔衛生、習慣、関心事が明らかに。自覚している歯の健康状態や口腔の健康と全身の関係についての認知度など、さまざまな調査結果が得られました。

また、各国において、口腔の健康に対する優先順位が異なるものの、世界の人々は全体的にオーラルケアへの関心が高く、健康な口腔環境を意識していることがわかりました。

今回は、この調査結果について詳しく紹介します♪

調査内容:オーラルヘルス意識・行動に関する調査
対象国:アジア、ヨーロッパ、北米、南米の15ヶ国(日本、中国、タイ、シンガポール、インドネシア、イギリス、スペイン、イタリア、フランス、ドイツ、オランダ、アメリカ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン)
対象者:18歳〜65歳の男女 各国1,000人以上(各国にて男女同数、計15,000人以上)
調査日:2021年4月
方法:インターネット調査

口腔の悩み世界1位は「知覚過敏」

15ヶ国平均で、口腔の悩みとしてもっとも多い回答は、日本を除く各国で30%の回答を得た「知覚過敏」。

アジアの傾向としては、「う蝕がある」「口臭がある」と答えた人の割合が多い結果となりました。

また、日本では「口臭がある」が34%と、口腔の悩みとしてもっとも高い回答率で、次いで「歯ぐきの炎症がある、歯周病がある」が29%となり、上位2つの回答率は15ヶ国の平均値よりも高いことが明らかになりました。

Q. ご自身のお口の健康状態について教えてください(複数回答可)(表はプレスリリースより引用)
自身の口腔の健康状態について(複数回答可)(表はプレスリリースより引用)

反対に、もっとも少ないのはブラジルで、わずか8%でした。

地域別にみると、ヨーロッパではイタリアがもっとも多く15%、イギリスではもっとも少なく10%となっています。

「口臭がある」と回答した人の割合(グラフはプレスリリースより引用)
「口臭がある」と回答した人の割合(グラフはプレスリリースより引用)

世界のオーラルケア事情。回答者の3分の1が舌磨きを実施

口腔の健康、息をリフレッシュするために実施しているオーラルケアについての調査では、「定期的に舌を磨いている」が39%と、3分の1以上の人が回答しました

また、33%人が、年に2回歯科医院に行くと答えています。

口腔の健康、息をリフレッシュするために実施しているオーラルケア(複数回答可)(グラフはプレスリリースより引用)
口腔の健康、息をリフレッシュするために実施しているオーラルケア(複数回答可)(グラフはプレスリリースより引用)

一方日本では、口臭を気にしている人の割合が34%と、15ヶ国中もっとも高い結果となりましたが、洗口液の使用については、調査対象国でもっとも低い結果となりました。

左:「毎日/一日に 2 回洗口液を使用する」と回答した人の割合 右:「帰宅後に洗口液を使用している」と回答した人の割合(グラフはプレスリリースより引用)
左:「毎日/一日に 2 回洗口液を使用する」と回答した人の割合 右:「帰宅後に洗口液を使用している」と回答した人の割合(グラフはプレスリリースより引用)

口腔の健康のためにやめたいと思っている習慣トップ3!

① 甘いお菓子 20%

中国は15ヶ国中でもっとも高い31%の人が、歯の健康を害する習慣として「甘いお菓子をやめたい」と答えています。

一方、日本では22%、シンガポールでは16%の人が甘いものがいちばん悪い習慣だと回答しました。

② 喫煙 20%

喫煙習慣をやめたいと答える人は、ドイツとスペインで27%ともっとも高く、日本ではわずか12%でした。

③ 歯に着色しやすい飲み物 18%

「着色する飲み物をとることをやめたいと答えた人」は、イタリア、インドネシア、ブラジルで22%ともっとも高く、日本は15%、もっとも低いのは中国の11%でした。

歯に着色しやすい飲み物

笑顔のために人気のケアは「ホワイトニング」

今回の調査では、「笑顔の魅力を向上させるため、歯科治療を何か1つ新たに受けられるとしたら何を選ぶか教えてください。」といった質問も。

調査対象国平均および多くの国で、「歯のホワイトニング」を希望する人の割合がもっとも多い結果となりました。

とくに、ホワイトニングは、メキシコ、イタリア、スペインでもっとも多く回答されており、47%の人が回答。

日本でもホワイトニングと回答した人は、調査平均よりも高い43%にのぼりました

一方タイでは、他の美容的な治療と比較してホワイトニングを選択すると答えたのは26%に留まり、もっと多い回答は「詰め物・歯の修復」で35%となりました。

Q. 笑顔の魅力を向上させるため、歯科治療を何か1つ新たに受けられるとしたら何を選ぶか教えてください。(表はプレスリリースより引用)
笑顔の魅力を向上させるために新たに受けたい治療(表はプレスリリースより引用)

口腔の健康が全身の健康に関係すると認識している日本人は38%!

口腔の健康が全身の健康に関係すると考えている人は、調査対象国平均はわずか21%。

それに対し、日本は38%ともっとも多くの方が認識していると回答しました

口腔の健康が全身の健康に関係すると考える人の割合(グラフはプレスリリースより引用)
口腔の健康が全身の健康に関係すると考える人の割合(グラフはプレスリリースより引用)

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日本人がいちばん「口腔の健康が全身の健康に関係すると認識している」というのは、歯科医療従事者にとって、大変喜ばしい結果ですね!

日々の臨床における患者教育や、メディアによる発信が功を奏した結果ではないでしょうか。

一方で、日本では口臭を気にしている人が、世界の人に比べ多い傾向にありました。それにも関わらず、洗口液を使用している人は世界の中でもっとも低い割合に。

たくさんの種類が販売されている洗口液だからこそ、歯科医院でそれぞれの患者さんに適切な洗口液を処方できると、患者さんは迷いなく商品を選択できるのかもしれません。

口臭が気になると訴える患者さんにはもちろん、歯科医療従事者の目線から口臭対策が必要と考える患者さんに対しては、積極的におすすめすると良いのではないでしょうか。

出典:サンスター、世界15 カ国で口腔衛生意識調査を実施