新型コロナウイルス感染拡大により、飛沫感染予防のために洗口液を使用する歯科医院が大幅に増えました。
今回は臨床経験20年以上の歯科衛生士3名に、歯科医院での洗口液使用の現状や、おすすめの洗口液&活用方法など、洗口液のアレコレを徹底討論いただきました。
2.初診時が効果的!患者指導での洗口液の提案
3.歯科医院シェア8割超えのコンクールFを使用する理由
1.コロナで定着した、診療前の洗口
−−チェアサイドで洗口液を使用することはありますか?
山本さん(以下、山本):コロナが流行ってからは、診療前に洗口液で口をゆすいでもらうようにしています。
あとはポケット内洗浄に使用したり。当院は結構メインテナンスの患者さんが多いので、メインテナンスの最後に歯周ポケットが深い方がいたら、ちょっとシリンジに入れて注入していますね。
長内さん(以下、長内):診療前の洗口は、やっぱりみなさんコロナが流行りはじめてからですか?
深川さん(以下、深川):私の診療所では、コンクールFを発売当時(1990年)から30年近く導入していて。診療前の洗口が、う蝕や歯周病治療の際に発生したエアロゾル内の菌を減らす上で効果的と聞いてから、ずっと使用していましたね。
長内:30年前から行っている病院って珍しいんじゃないですか?私が新卒の頃働いていた医院では、やっていたところはなかったような。山本さんはどうですか?
山本:当院は、全員やるようになったのはコロナになってからですね。ただ、いつも歯磨きしてこない方には、以前から用意してましたけど…
深川:そうなんですか。当たり前なのかと思ってました。
それで、使用した洗口液に患者さんが興味を持たれて、保健指導の幅が広がって、コンクールFのサンプルをあげたりとか。
山本:サンプルがあると、すすめやすいですよね。あと、コンクールは患者向けパンフレットがすごく見やすいです。当院では、表紙に横盤を押して使ってます。
2.初診時が効果的!患者指導での洗口液の提案
−−患者指導の際に、洗口液の使用を提案するタイミングはありますか?
山本:いちばん多いのが、P急発の時ですね。
患者さんも早く治したいという気持ちが強いので、何かを導入して使ってもらいたい時はいいタイミングかなと思います。本当は腫れる前にきてほしいですけど…
洗口液の効果については、CMとかで過剰な宣伝をやっているので、「洗口液って実際どうなの?」と聞かれることが多いです。
長内:最近はこちらがおすすめしなくても、患者さん自身が使用してます、という方が多いですよね。特にコロナでうがいする方がすごく増えた気がして。
深川:そうですね。私も、こちらからの提案はあんまりしていないです。急発の時はドクターがポケット内洗浄に洗口液を使用していることはあるのですが…
私は、まずブラッシングと歯間清掃による適切なセルフケアが優先だと思っています。しかし、どうしても歯ブラシと歯間ブラシだけでは改善しないとか、いつも腫れる箇所があるという人。
そういった人の場合は、寝る前に洗口液を使ってもらうように案内して、浮遊している細菌を減らしていただいています。
長内:たしかに。歯周基本治療が終わって、セルフケアもすごく良くて、それでも歯肉の治癒が芳しくない患者さんには、乳酸菌や洗口液をかならずおすすめしますね。
山本:当院は、場所柄かお酒をたくさん召し上がる方が多くて。磨かないで寝ちゃうという方もいらっしゃるので、そういうときに“せめてうがいだけでもしてみませんか?”と洗口を提案しています。
大体いらっしゃる時は何かトラブルがある時なので、初診でこられたときに聞いちゃいますね。
長内:そうなると、施術前のうがいで洗口液を使っていると、導入しやすいですよね。味や濃度なども体感できますし。
山本:そうですね。(洗口液を使っていると)「これ、なんですか?」と聞かれることが多くて。気に入って買って帰ってくださることが多いですね。
サンプルを渡すだけだと放置されやすいので、チェアサイドで実際に使ってもらった方が、購入につながりやすいなと感じています。
3.歯科医院シェア8割超えのコンクールFを使用する理由
−−現在使用している洗口液はありますか?
山本:当院では、ずっとコンクールFを使っていますね。
深川:チェアサイドでは、以前はコンクールFを使っていましたが、いまはSP-Tを使用しています。購買にはどちらも置いていますが。
長内:私も長くコンクールFだけを使っていましたが、SP-Tも使用するようになりました。深川さんは、なんで替えちゃったんですか?
深川:一時期、クロルヘキシジンにアナフィラキシーを起こすリスクがあるといわれていて、それでクロルヘキシジンが含まれていないものに替えたんです。
あと、コンクールFは刺激が優しいので、私的にはちょっと爽快感がある方が好きというか。長内さんは?
長内:私は、SP-Tに喉の殺菌にも効果あると書いてあったからですね。自分自身がその効果を実感したので、施術前の洗口に使用するようになったんです。
山本さんの医院は、コンクール以外を使ってみようと思ったことないんですか?
山本:当院は小さい医院なので、いろんなものを取り入れると在庫過多になるんですよね。あと、先生がコンクールFがすっごい好きなんですよ。
特に主訴がPの患者さんには、歯科衛生士の処置の後に先生が直々にすすめにきたりして…
長内、深川:えっ!どうして!?
山本:やっぱり使用感が好きなんでしょうね。他のサンプルをもらうこともありますが、やっぱり刺激が強いものが多いので。
それと、洗口の所要時間についても、「30秒うがいしてください」「60秒…」などと書いているものがありますが、やってみると意外と長いんですよね。その点コンクールは、時間制限がないので使いやすいようです。
深川:たしかに味はいいですよね。ただ、ちょっとグリーンの着色が気になるんですよね。歯肉への付着もそうですが、スピットンが汚れたり。それが視認できるのが良くて好きだという方も多いと思うのですが。
山本:着色はありますね。当院の患者さんはマウスピースを使っている方が多いのですが、コンクールを濃く使えばいいと思っている患者さんもいらっしゃって。
原液を歯ブラシにつけて使用してしまって、マウスピースに色移りしてしまったという方もいました…
ただ、高齢の方にとっては、色がついていることが好評です。「透明だと入れたかどうかわからない」と言うんですよね。
長内:なるほど。面白いなと思ったのが、コンクールのパンフレットに“(着色は)グルコン酸クロルヘキシジンが口腔内に留まり、予防効果として作用している証拠です”と書いてあるところ。
これを逆手に取って、着色してきたら歯科医院に落としにきてね、とメインテナンスを促せるかな〜と思いましたね。
あと、インプラント周囲炎で骨欠損がある時に、ワンポイントでタフトブラシに殺菌力の高い洗口液をつけてもらうことがあるのですが、コンクールFにはフッ素が入っていないので、金属が腐食せず安心してすすめられます。
それに、殺菌効果が12時間作用してくれるというのは、他にない利点だと思います。
歯科医院シェア8割!コンクールF
ウエルテック株式会社の洗口液「コンクールF」には、殺菌成分としてグルコン酸クロルヘキシジン(CHG)が配合されています。
口腔内での貯留性が優れたCHGは、歯面や粘膜、ペリクル、唾液に結合し、最大12時間まで唾液中の細菌増殖を抑制。
また、多くの研究が行われている成分のため、高いプラーク付着抑制効果と歯肉炎予防効果が期待されている製品です。
この機会にぜひお試しください!