わたしのDA LIFE #03 吉田斐さん『相手を知り、受け入れることが大切』

歯科医院で働く職種のひとつである「歯科助手」。

法律で決められた業務がない反面、さまざまな役割を任される職業です。

dStyleでは、さまざまなシーンで活躍する歯科助手にスポットライトを当て、等身大の歯科助手ライフを語っていただきました。

このインタビューが、歯科業界で輝くきっかけになれば嬉しいです。

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今回は、歯科助手歴15年目の吉田斐さんにお話を伺いました。

大学卒業後、アパレル業界に就職。その後、現在勤めている木村歯科医院に入職。現在は子育てと仕事を両立しながら、株式会社オフィスウエーブ PASで学び、認定講師を目指しています。

木村歯科医院 吉田斐さん
木村歯科医院 吉田斐さん

歯科で働こうと思ったきっかけ

きっかけは、たまたま歯科医院の求人を見たことです。

歯のことは自分自身に関わること。新しい知識を身につけられたらいいな、という気持ちと、事務仕事をやってみたいという気持ちがあったので、受付の募集が出ていた木村歯科医院に応募しました。

きっかけは本当にたまたま、という程度ですが、実際に入ってみて、歯科のことを知れば知るほどこの業界に興味が湧いてきました。なにより、自分が楽しんで働ける場所だと思いました。

普段の業務内容

カウンセリングと受付をメインに行っています。

その他にも、院内の資料作成やパンフレットの印刷、助成金の申請や業者さんとのやりとりなどといった細々とした事務作業も私の仕事です。

また、採用から新人さんが入ってくる時の準備や将来的なプランの提案などといったスタッフ育成や広報業務も行っています。

カウンセリング室で
お気に入りの場所、カウンセリング室で

ひとつの歯科医院で長く勤める秘訣

木村歯科医院にはあたたかいスタッフが多く、在籍している25名のうち、半分を超える人が10年以上勤めています。

また、院長は現状に満足せずに、患者さんに信頼される医院としてより良くするため、常に医院のことやスタッフのことを考えている人。そういう気持ちを形にしたい!と思っているスタッフが多いです。

そのため、歯科衛生士も歯科助手も、積極的にセミナーなどに出て、情報を吸収してきてくれる。仕事を通して自分自身を高められる場所なんだと思います。

私自身、もともと学ぶということが好きなので、やってみたいと思う気持ちを後押ししてもらえる環境というのも、長く続けられているポイントだと思います。

いろいろなセミナーで出会った方の医院に見学に伺う機会も多いですが、やっぱり木村歯科医院が自分の居場所だなと思います。

研修旅行で木村歯科医院のみなさんと
研修旅行で木村歯科医院のみなさんと

仕事をする上でこだわっていること

相手を知ること、受け入れることが大切だなと実感しています。

以前は、自分と意見が違う人がいると、そこで拒絶し、シャットダウンしてしまっていました。

これはオフィスウェーブの仲美子先生の教えもあってですが、今はなるべく相手を受け入れるように心がけています。

自分が受け入れるスタンスでいることで、若手のスタッフから「これってどうですか?」と提案してもらえるので、心を開いてくれるんだな、と思えることが増えてきました。

誰もが「私たちが意見を言ったらダメなんじゃ…」と思わないような空気を作ることが大事だと思います。

働く中で、うれしかった出来事

カウンセリングの時、患者さんから「あなたがいてくれたから私は通えた」「気持ちを聴いてもらって本当に楽になった」というお言葉をいただけると、嬉しいです。

カウンセリングは、医院のイメージを決める重要な役割だと思います。

初めてこられた患者さんの不安や緊張をなくしたい、少しでも和ませたいという思いで行っているので、ふと笑顔を見せてくれるようになったり、自分の話をしてくれるようになったりと、心を開いてくれたときはよかったな、と思います。

また以前、産休育休で歯科医院にいない時期があったのですが、戻ってきたときに患者さんから「戻ってきてくれて本当によかった!」と言っていただいたことや、「お子さん、もう何歳になるんだっけ?」と、いまでも気にかけてくれることが、とても嬉しいです。

患者さんとそういう他愛もない会話ができることが、当たり前ではなく、感謝すべきことだと思っています。

増設のVIPルームには、長い付き合いの患者さんも来院される
増設のVIPルームには、長い付き合いの患者さんも来院される

今までの人生の中で、やっておいてよかったと思うこと

学生時代、飲食店でバイトしていました。当時は時間帯代行といって、アルバイトの中でリーダーを任されるシステムがありました。

時間帯代行は、その日一日の流れを把握して、それに合わせて仕事のスケジュールを組みます。その時間帯の責任者としてお店を運営することで、仕事に対する責任感をもつことができました。

また、お客さんがいない時間にやらなきゃいけないことや、忙しい時間がくる前に準備することなど、一日の動きをうまく予測して時間配分を決めるといったトレーニングが、若い頃から経験できてよかったです。

院内のお気に入りイベント

木村歯科医院では、25名いるスタッフを3グループに分けて、ハロウィンやクリスマスなどのイベント準備を担当したり、忘年会などの院内イベントでグループ対抗の出しものを行ったりします。

グループのメンバーは、ドクター、歯科衛生士、歯科助手、技工士が全員バラバラに含まれていて、1年に1度シャッフルがあります。

そのグループの発足イベントであるバーベキューは、毎年楽しみです。

また、忘年会では、毎年院長から課題が出されます。昨年は10分間のムービー作り。休みの日に医院にきて準備したり、早朝にロケを行ったり、チームで考えてみんなで表現する。それを忘年会の時にみんなで鑑賞します。

グループのメンバーは年齢層も幅広く、シフトも休みも合わないので、準備はすごい大変なんですが、みんなとコミュニケーションをとりながらひとつのことを形にしたときの達成感はとても大きく、みんなで笑顔になれるイベントです。

忘年会でユニフォーム作り
今回の忘年会の課題は、ユニフォームの手作りと動画撮影

これからの目標

私、入職した当時は茶髪だったんです。

でも、いろいろなセミナーに参加させていただく中で、もっと良くするためには、どうしたらいいんだろうと考えるようになって。身だしなみの大切を知り、信頼できる人って、茶髪のイメージはないな、と思い、髪を染め直しました。

自分に自信が持てなかったので、いろいろなことをインプットして、挑戦していきたいと思ったんです。そういう思いが、今プラスになっているのかなと思います。

これからは、これまで学んだことや経験してきたことをアウトプットしていきたいです。

若手のスタッフや、ひいては全国の歯科助手にとって有益な情報を伝えていく。そのためには、情報を更新していかないとけないので、自分自身も学び続けていきたいと思います。

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dstyleでは、“歯科で働く希望と可能性をあなたに”をコンセプトに、さまざまなフィールドで活躍する歯科助手の方々へインタビューを行っています。

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