わたしのDA LIFE #02 白鳥真理さん『院長・スタッフ・患者さんの橋渡し役として』

歯科医院で働く職種のひとつである「歯科助手」。

法律で決められた業務がない反面、さまざまな役割を任される職業です。

dStyleでは、さまざまなシーンで活躍する歯科助手にスポットライトを当て、等身大の歯科助手ライフを語っていただきました。

このインタビューが、歯科業界で輝くきっかけになれば嬉しいです。

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今回は、歯科助手歴11年目の白鳥真理さんにお話を伺いました。

大学卒業後は金融業界をはじめ、さまざまな業界を経験。その後、学生時代からお付き合いされていた旦那さんの開業をきっかけに歯科業界に転職された白鳥さん。

現在はしらとり歯科・矯正歯科で副院長をつとめるかたわら、株式会社オフィスウエーブ JDHA認定講師として、各地の歯科助手に歯科業界の素晴らしさを伝える活動をしています。

しらとり歯科・矯正歯科 白鳥真理さん
しらとり歯科・矯正歯科 白鳥真理さん

普段の業務内容

基本的に患者さんのカウンセリングがメインです。人員が足りないときには診療の補助や受付の補助に入ったりすることもあります。

また、経理や給与計算、スタッフのマネジメントはほぼ私が担当しています。

マネジメント業務では、院長に相談する前の仲介役になってスタッフと面談したり、みんなが気持ちよく働くためのシステムを作ったり、採用も担当しています。

歯科助手業務に役立っている資格

健康管理士は、日本成人病予防協会が認定している資格で、生活習慣病や予防医学などについて学べる資格です。

近年、歯科と全身疾患の関係性に注目されていますが、歯科助手の仕事だけをしているとなかなか全身疾患のことまで学ぶ機会がありません。

半年ほど通信教育で勉強して資格を取得しましたが、この資格を通して、患者さんにお伝えできることや提案できることが増えました。

最近では、第2種千葉県糖尿病療養支援士を取得しました。糖尿病もまた、歯科との関わりが強く謳われていますので、糖尿病について勉強するきっかけになり、糖尿病手帳の活用の仕方なども学べてよかったです。

仕事をする上でこだわっていること

患者さんは、なにかしらの思いがあって、数ある歯科医院の中から当院を選んでこられているのだと思います。

その思いを叶えられるように、現在抱えている痛みだけでなく、治療が終わったらどういう風になりたいかといったことをお伺いして、患者さんの希望と院長先生が提供する治療方法がピッタリ合うように、橋渡しの役割をしています。

それには私に知識がないといけないので、レントゲンの読み方や全身疾患などについて勉強し、患者さんの想いも、院長先生の想いもどちらも汲めるように心がけています。

また、スタッフとの関わりで心がけていることは、甘やかさないし、厳しくしないように、かつ楽しく働いてもらえるように気をつけています。

スタッフは1日のほとんどをこの歯科医院で過ごしています。歯科医療人としてもそうですが、人としても成長できるように、やりがいをもって働くにはどうしたらいいかを考えて接しています。

院長先生に患者さんの要望をお伝えする様子
院長先生に患者さんの要望をお伝えし、治療計画に反映する

働く中で嬉しかったこと

初診の時に「こんなに話をきいてくれる歯医者さんはなかった!」と言ってもらえると嬉しいです。

以前、4回、5回とカウンセリングをした患者さんがいらっしゃいました。その後の治療も何年もかかったのですが、お互いに納得するまで説明したためか、頑張って通い続けていただくことができました。

先日久々にお会いしたところ、人が変わったようにきれいになられており、表情も明るくなっていて、一生懸命カウンセリングしてよかったなと思いました。

今までの人生の中で、やっておいてよかったと思うこと

部活です。中学・高校と6年間、吹奏楽部に所属していて、そこでも副部長をやっていて。みんなで一つのものを作っていく大変さや面白さは、そこで一番学んだような気がします。

体調管理をしっかりするということも、そこで磨かれましたね。うがい手洗い・早寝早起き。心がけていたことはそれぐらいですけど、今も経営者の立場として、体調管理を自らしっかり行うようにしています。

院内のお気に入りイベント

イベント自体はあまり多くないですが、忘年会では、一人ひとりが今年の漢字を発表していったりといったイベントを行います。

去年の忘年会では、みんなでくじ引きをして、くじを引いた人が出た人のいいところを伝える、というイベントをやりました。

盛り上がるかなと思ったんですけど、意外と感動する話が多く、涙涙の忘年会になってしまいました。(笑)

忘年会にて
忘年会にて

これからの目標

歯科助手の立場からできることとして、健康管理士や糖尿病療養指導士といった資格を生かして、全身疾患のことや、健康寿命と口腔内の状況に関係があるといったことを伝えていきたいです。

患者さんからたくさん話を伺う中で、実は最近食べられなくなった、といったフレイルをいち早く見つけてあげたり、メインテナンスで来院された患者さんには、一年に一回血液検査を受けましょうね、と喚起したり。

歯科医院が、ただむし歯をなおしたり歯石をとったりするだけの場所ではなく、長く健康に生きるための場所なんだよっていうのを伝えていきたいです。

しらとり歯科・矯正歯科のみなさんと
しらとり歯科・矯正歯科のみなさんと