歯科衛生士は社会的価値の高い大切な職業であり、この社会になくてはならない存在です。
dStyleでは、今まさに臨床の現場ではたらいている方々にスポットライトを当て、等身大の歯科衛生士ライフを語っていただきました。
このインタビューが、歯科業界で輝くきっかけになれば嬉しいです。
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今回は、歯科衛生士7年目の武内沙紀さんにお話を伺いました。
高校を卒業後、歯科助手として勤めていた歯科医院にて、歯科衛生士学校を卒業してからも働き続けている武内さん。
現在は、StFlair®️DNA・腸栄養学の認定講師を通して、患者さんだけでなく、一般の方に歯の大切さを広めている歯科衛生士さんです。
武内さんのブログはこちら
栄養学を学んだ「きっかけ」
はじめのきっかけは、患者さんへのカウンセリングやアドバイスをするときに、お口の中のことだけでは、なかなか改善につながらないと思ったことです。とくに歯周病は糖尿病と関連があったりするので。
当院では予防のメンテナンスに力を入れていて、定期的に通われる患者さんが多いのですが、ここ数年、甲状腺などの様々な疾患によって、来院が途絶えてしまう方が多くみられるなと感じていました。
そんな患者さんをみて、歯科に通っている中で、早い段階で元気なうちに身体の変化にも気づいてあげられたらいいなと思ったのがきっかけです。
また、お口のメンテナンスをしている中で、自分の歯で口から食べることを楽しんでもらいたい。さらにもう一歩先の、栄養をしっかりと吸収できる腸の状態を保ってもらいたいと思うようになりました。そうすることで心も整い、人生がより豊かになると思います。
DNA・腸栄養学で広がる歯科衛生士臨床
DNA栄養学では、その方の遺伝子(DNA)情報を調べることで、適切なダイエット法や摂取した方がいい食べ物だけでなく、かかりやすい病気への対策法などもわかります。
たとえば口臭ひとつとっても、5つのリスクがあります。遺伝子によって原因が違えば、摂取すべき食べ物も変わってくるんです。それを、患者さんだけでなくもっと多くの人に伝えたいと思ったときに、講師の資格を取ろうと決心しました。
セミナーをする中で、20〜40代くらいの方々と出会うと、「歯って大事なんだ」「歯は全然気にしてなかった」という方がまだまだ多いです。
まだまだ後回しにされがちな分野なので、「じゃあ沙紀ちゃんがいるなら行ってみようかな」と、歯科に行くきっかけを提供できるのも嬉しいです。
仕事をする上でこだわっていること
とにかく患者さんとたくさんお話しすること。たくさんの会話から、患者さんの本音を引きだすことを大切にしています。
もともと医院全体として、患者さんとプライベートのこともよく話すんです。カルテには治療の内容だけでなく、犬の名前や、どこに旅行に行ったということも書いてあったり。
カウンセリングを学んでからは、とくに患者さんとの話の幅が広がりました。
たとえば「歯茎が下がってしみる」と言っていた患者さんは、食いしばりが原因で、くさび状欠損ができてしまっていたんです。そのときに、食いしばりの原因について、血糖値が安定していないとか、ホルモンバランスの影響で、寝ているときも交感神経が優位になってしまっているかもしれない、とお伝えします。
そうすると、「そうそう最近ね…」とおウチでの悩みを打ち明けてくれるんです。
たくさん会話をすることで、歯を治すだけでなく、痛みの根本を解決する手助けができます。
働く中で、うれしかった出来事
やっぱり「武内さんがいると安心して通える」と言ってもらえるのは、すごい嬉しいです。
当院は子どもさんにも一つひとつ説明してから治療をはじめる方針なので、他の医院で治療できなくて、ここにたどり着いた、という方が多いんです。
また、メンテナンスに力を入れているので、「こんなに歯医者に通うようになるとは思わなかった」と言われるのも、とても嬉しいです。
今までの人生の中で、やっておいてよかったと思うこと
歯科助手のアルバイトをする前にいろいろな仕事をしたのですが、いちばんよかったと思うのは接客業です。それも、居酒屋でのアルバイトは、お客さんと話す機会が多いので、トーク力や臨機応変さが身につきます。
歯科医院で働くときも、患者さんとの会話に困らないですし、人見知りをしなくなりました。
とくに担当制の医院では、メンテナンスの患者さんと1対1になるので、自分で会話を組み立てないといけないです。また、アシスタントにつくときも、院長先生と患者さんとの橋渡しが上手にできないと、患者さんを不安にさせてしまいます。
そこでくじけてしまう新人さんも多いですが、なかなかセミナーなどで学ぶのが難しい技術なので、コミュニケーション能力をつけておくのはとても大切だと思います。
オススメのグッズ
doTERRA On Guardのトゥースペーストです。この歯磨剤はすべて植物由来の成分でできており、磨き終わったときにかなりツルツルします。
オーガニックブームもあり、成分を気にされる患者さんも増えているので、当院ではかなり人気です。
あとは、トゥーサップの歯ブラシ。この歯ブラシは毛が二段構造で、適度な長さがあるので、臼歯部に当てたときも毛先がつぶれにくいんです。
あまり上手にブラッシングができない患者さんでも、結構汚れが落ちているんです。磨き終わりがすっきりするので、リピーターが多いです。
現在取り組んでいること
現在は、St Flair®️DNA・腸栄養学の認定講師として、患者さんや希望される方にカウンセリングをしたり、セミナーを開催したりしています。
DNA栄養学を学ぶことは、口臭や歯周病、知覚過敏など遺伝子と関係の深い疾患をもつ患者さんへ、内面からアプローチできるようになります。また、腸栄養学で腸や菌について学ぶことで、いろいろな企業から新発売される栄養食品などを見る目も養われます。
今後は、DNA栄養学を取り入れていきたいと考えている歯科医院さんや歯科衛生士向けにセミナーを開催して、DNA解析・腸内フローラ解析ができる歯科医院を増やしていきたいと思っています。
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dStyleでは、“歯科で働く希望と可能性をあなたに”をコンセプトに、さまざまなフィールドで活躍する歯科衛生士の方々へインタビューを行っています。
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