学会などが認定している認定歯科衛生士制度。
専門性の高い臨床を行ったり、多くの人の前で発表をしたりと、そのような姿に憧れている方も多いと思います。
dStyleでは、いろいろな学会の認定歯科衛生士をご紹介。
ベテランの方から復職した方、新人の方まで、みなさんとってもいい方なので、学会で会ったらぜひお声がけしてみてくださいね。
今回の認定資格FILE
PROFESSIONAL CAREER HISTORY2010年 2015年 |
DH PROFILE
歯科衛生士歴: 9年
インプラント歴: 9年
認定衛生士歴: 5年
休職年数: 0年
Interview
歯科衛生士学校時代、アメリカに短期留学する機会があり、そこではじめてインプラント治療に出会ったことがきっかけです。
もっと学びを深めたいと思いましたが、当時学校のカリキュラムでは、インプラント治療について詳しく学ぶ機会がありませんでした。
幅広い知識と経験を身につけた歯科衛生士になりたいという思いが強かったため、一般診療もインプラント治療もしっかりと行っている歯科医院で働くことを決めました。
そこで、インプラント治療に精通した院長先生と出会ったことや、職場環境が恵まれていたこと、また、患者さんのメインテナンスをすることで責任感が生まれ、インプラント治療にさらに惹かれていくようになりました。
私たち歯科衛生士は、治療開始前からはじまりメインテナンスに移行した後も、患者さんと関わる中でたくさんの気づきや成長、喜びをもらいます。
“この患者さんを絶対にインプラント周囲炎にさせたくない。私がインプラント周囲粘膜炎の段階で食い止める!”この思いが、私のインプラントに対する学びの追求をつき動かしてくれます。
認定資格を持っている人が周りにいなかったため、資格を取得する上で注意することや、ポイントなどのアドバイスをもらえる機会がありませんでした。
なにからはじめれば良いかわからない状態でしたが、まずは、学会の認定制度施行細則や、申請についての注意事項を熟読しました。また、学会が主催する教育講座を受講し、取り組みました。
申請には、2年以上口腔インプラント学会の正会員として在籍し、3年以上インプラント治療介助またはメインテナンスに携わっている必要があります。
そのため、初診から関わった患者さんを、計画的に症例として選んでいました。
申請時には3症例が必要となりますが、申請書をまとめる準備期間は1ヶ月ほどでした。当時はまだまだ語彙力が乏しく、治療の経過をまとめることが、いちばんむずかしく感じました。
認定資格を取得できたことが、歯科衛生士として素直に嬉しかったです!
また、患者さんからの信頼を得る、ひとつのきっかけになると思います。
なによりも取得するまでの過程で、臨床と向き合い、学びを深めることで、インプラント治療に携わることに自信が持てました。
認定資格を取得することは、患者さんだけでなく、自分の仕事と向き合う機会になるはずです。
興味のある方は、どんどんチャレンジしてください!インプラント専門歯科衛生士同士のさまざまな交流もあり、視野が広がると思います。
わたしの診療スタイル
どんな症例にも向き合いつづけ、共に歩んでいくことが大切です。患者さんには、“この人に出会えて良かった”と思ってもらえるように接することを心がけています。
どんな治療においても「患者さんの満足を得ること」が目標であり、そのためにはどうすれば良いかを常に考えながら、日々の臨床に取り組んでいます!
FAVORITE TOOL
私のオススメ器具はプローブです。オススメというより必需品ですね。
目的は“測定”と“探知”。
インプラント周囲に対しても、プローブは必ず使用します。
健全なインプラント周囲組織に対して検査を行うときはもちろんですが、インプラント周囲粘膜炎なのかインプラント周囲炎なのか、X線上での判断がとてもむずかしい場合にも活用します。その際は、プローブで軟組織の状態を把握してから、歯科医師との連携をとることが多いですね。
歯科衛生士は研ぎ澄まされた手の感覚によってインスツルメンテーションを行いますが、その感覚を伝えてくれる道具はとても大切だと感じます。
Work Clinic
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