歯科衛生士のお給料・年収・時給・退職金を徹底解説!【2021年全国版】

転職活動をする上で重要なポイントのひとつである「お給料」。

歯科衛生士のみなさんの中には、今の自分の条件がまわりと比較していいのか悪いのか、ワリに合っているかいないかなど、一度は気になったことがある方が多いのではないでしょうか。

前回のコラムでは、歯科衛生士と他の職業を比較してみました。
(参照:歯科衛生士の給与・年収は他の職業より高い?低い?

それじゃあ、他の歯科衛生士さんはどのくらいの年収なの?ってやっぱり気になりますよね。

そこで、厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査をもとに、歯科衛生士の給与・年収をまとめました。

* この記事は2021年8月31日に更新しました

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[目次]
1.歯科衛生士の給与・年収
1-1.年代別 歯科衛生士の給与・年収データ
1-2.都道府県別 歯科衛生士の給与・年収データ

2.歯科衛生士の時給
2-1.そもそも非常勤で働いている人の割合は?
2-2.歯科衛生士の時給の相場

3.歯科衛生士の退職金
3-1.歯科衛生士の退職金の相場

1.歯科衛生士の給与・年収

2020年の調査結果によると、全国平均の年収は356万1,000円。月給(残業手当含む)は25万5,900円、年間賞与は49万300円です。
(参照:賃金構造基本統計調査-厚生労働省

厚生労働省の調査対象は「10名以上の歯科医院で勤務している歯科衛生士」なので、やや平均年収が高く感じるかもしれません。

また、調査対象の歯科衛生士の平均年齢は35.5歳、勤続年数は6.5年、月間の残業時間は6時間という結果でした。

前回の全国平均の年収は370万4,800円と減少傾向にありますが、平均年齢が34.9歳だったことから、歯科衛生士として長く働く方が、年々増えていることがわかります。

1-1.年代別 歯科衛生士の給与・年収データ

全国の平均給与・年収ですと、ピンとこない方も多いかもしれませんので、次に年代別での給与・年収を見ていきましょう。

年代別平均年収(出典: 賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)
年代別平均年収(出典: 賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)

20〜24歳の平均年収は317万円。25歳以降では340万円を超え、60歳以降では410万円を超えています。

調査対象によってかたよりが出ているかとは思いますが、20〜24歳の新卒で入社して間もない時期から徐々に年収の増加傾向が見られますので、歯科衛生士は年齢とともに年収が上がっていく職種といえます。

年齢が上がるごとに新人スタッフを管理・教育する立場へキャリアアップする人や、専門性を高めていくケースが多いからでしょう。

また、昨年の年代別の給与・年収データと比較すると、40歳以降の平均年収が減少傾向にあります。

年代別平均年収の比較(出典: 賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)
年代別平均年収の比較(出典: 賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)

昨年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、歯科医院でもさまざまな対応が求められたことから、早期退職を余儀なくされた方もいるのではないでしょうか。

それに加え、女性が多い職種であることから、保育園や小学校の休校によって、子育て世代の女性が常勤で働きづらくなったことも原因の一つかもしれません。

しかし、60歳〜64歳の平均年収が418万円であることから、歯科衛生士は生涯働ける職種であるといえます。

1-2.都道府県別 歯科衛生士の給与・年収データ

次に、全国の歯科衛生士の給与・年収を見ていきましょう。

年齢 勤続年数 月間残業時間 月給 年収
全国平均 35.5歳 6.5年 6時間 25.59万円 356.11万円
北海道 30.9歳 5.9年 10時間 23.19万円 330.74万円
青森県 29.6歳 5.2年 1時間 19.47万円 268.88万円
岩手県 42.4歳 6.7年 9時間 25.07万円 373.13万円
宮城県 29.9歳 2.1年 1時間 23.92万円 325.58万円
秋田県 37.1歳 5.9年 7時間 25.43万円 345.49万円
山形県 28.4歳 4.5年 0時間 25.37万円 347.33万円
福島県 45.1歳 14.6年 2時間 23.55万円 373.04万円
茨城県 28.0歳 3.4年 14時間 26.4万円 347.92万円
栃木県 37.5歳 5.3年 8時間 24.95万円 366.43万円
群馬県 45.9歳 21.4年 6時間 33.81万円 540.03万円
埼玉県 35.3歳 6.7年 2時間 26.08万円 365.78万円
千葉県 34.2歳 8.9年 9時間 25.43万円 369.31万円
東京都 38.0歳 6.4年 1時間 27.57万円 392.65万円
神奈川県 36.9歳 7.9年 13時間 30.73万円 472.94万円
新潟県 37.8歳 6.5年 23時間 26.86万円 376.92万円
富山県 44.8歳 15.5年 0時間 27.2万円 389.49万円
石川県 32.3歳 5.3年 2時間 19.26万円 276.46万円
福井県 44.2歳 18.1年 5時間 26.29万円 394.16万円
山梨県 28.6歳 5.0年 0時間 24.78万円 332.37万円
長野県 40.5歳 12.5年 2時間 31.3万円 512.67万円
岐阜県 28.4歳 1.7年 35時間 34.26万円 451.84万円
静岡県 47.2歳 11.3年 2時間 25.66万円 367.46万円
愛知県 40.1歳 4.5年 7時間 25.46万円 392.3万円
三重県 30.4歳 4.8年 8時間 25.04万円 344.49万円
滋賀県 43.5歳 8.5年 0時間 31.25万円 486.03万円
京都府 39.2歳 7.4年 3時間 27.58万円 396.8万円
大阪府 42.9歳 9.6年 9時間 35.14万円 460.57万円
兵庫県 35.8歳 6.3年 12時間 26.21万円 371.91万円
奈良県 40.1歳 9.4年 0時間 39.5万円 506.53万円
和歌山県 33.7歳 5.8年 0時間 21.04万円 219.07万円
鳥取県 39.8歳 1.6年 0時間 22.34万円 290.48万円
島根県 40.9歳 12.1年 2時間 25.97万円 398.85万円
岡山県 31.6歳 4.5年 12時間 24.38万円 346.81万円
広島県 37.9歳 3.5年 0時間 23.27万円 326.13万円
山口県 32.8歳 5.5年 3時間 22.35万円 321.66万円
徳島県 40.9歳 11.5年 1時間 19.96万円 275.86万円
香川県 30.5歳 5.9年 3時間 25.89万円 355.17万円
愛媛県 32.9歳 9.6年 0時間 25.29万円 358.8万円
高知県 39.5歳 8.5年 0時間 21.65万円 339.6万円
福岡県 35.6歳 3.8年 2時間 25.26万円 329.99万円
佐賀県
長崎県 53.5歳 12.0年 11時間 30.45万円 406.91万円
熊本県 35.5歳 5.5年 1時間 22.33万円 302.7万円
大分県 49.5歳 3.5年 2時間 18.57万円 273.67万円
宮崎県 35.5歳 7.4年 7時間 22.14万円 305.77万円
鹿児島県 43.8歳 2.3年 2時間 32.82万円 410.99万円
沖縄県 35.8歳 1.7年 6時間 21.23万円 286.06万円

都道府県別平均年収(出典:賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)

歯科衛生士の勤務人数が多い関東の歯科衛生士の給与・年収を見ると、いずれの県も全国平均を上回る年収となっており、総じて歯科衛生士の給与・年収が高いという結果に。

こちらの統計も調査対象によってかたよりが生じている可能性がありますが、生活コストと比例しているのかもしれません。

全国的に歯科衛生士の採用難ですし、その中でも都市部は有効求人倍率が高いといわれていますので、都市部を中心に今後も給与・年収の増加傾向が続くと予想されます。

2.歯科衛生士の時給

さまざまな条件がある中で、今回は歯科衛生士の時給に関して、調査データをもとに考えていきたいと思います。

2-1.そもそも非常勤で働いている人の割合は?

歯科衛生士の勤務実態調査報告書によると、現在歯科衛生士としてはたらいている方のうち約4割が、非常勤のようです。
(参照:第9回 歯科衛生士の勤務実態調査報告書-公益社団法人日本歯科衛生士会

ちなみに、看護職員就業状況等実態調査結果をみると、同じ医療職である看護師の場合、非常勤勤務者は全体の2割弱でした。
(参照:看護職員就業状況等実態調査結果-厚生労働省

それを考えると、歯科衛生士は非常勤としてはたらく割合が多いです。なので、非常勤の給与相場を知っておくことは重要ですね。

非常勤勤務者の割合
非常勤勤務者の割合

2-2.歯科衛生士の時給の相場

2020年に発表された歯科衛生士の勤務実態調査報告書によると、非常勤として働く歯科衛生士の時給で一番多い回答は、「1,100円以上1,300円未満」で27.7%でした。

次に「1,300円以上1,500円未満」で26.4%、そして「1,500円以上1,700円未満」で18.8%と続いています。

2010年、2015年に発表されたデータと比較すると、歯科衛生士の時給は年々増加していることがわかりました。

歯科衛生士の時給の遷移(歯科衛生士の勤務実態調査を元にdStyle編集)
歯科衛生士の時給の遷移(歯科衛生士の勤務実態調査を元にdStyle編集)

3.歯科衛生士の退職金

歯科衛生士の勤務実態調査によると、退職金制度のある歯科医院は46.5%

昇給制度やボーナスほど、実施している歯科医院は少ないものの、約半数の歯科医院では、退職金制度が設けられているようです。
(参照:現役歯科衛生士100人に聞いた「いま働いている職場のお給料事情」

また、就業形態別で見ると、常勤の場合は74.7%の歯科医院で退職金制度があるようです。

歯科衛生士の退職金制度の有無(歯科衛生士の勤務実態調査を元にdStyle編集)
歯科衛生士の退職金制度の有無(歯科衛生士の勤務実態調査を元にdStyle編集)

3-1.歯科衛生士の退職金の相場

制度があるといっても、実際にいくらもらえるのでしょうか?

そこでdStyleでは、姉妹サイト「WHITE CROSS」の会員と、公式Twitter公式facebookのフォロワーの歯科衛生士さんを対象に、アンケートを実施いたしました。

勤続年数5年未満

勤続年数5年未満の歯科衛生士さんの退職金は5〜15万円と、歯科医院によってばらつきがありました。

中には1年半勤めた歯科医院で8万円もらっている方も。

勤続年数5〜10年

勤続年数5〜10年の歯科衛生士さんの退職金は、10〜80万円。こちらも歯科医院によってかなりばらつきがある結果に。

10年勤めて10万円の方から、8年半で80万円をもらった歯科衛生士さんまで、幅広い結果となりました。

勤続年数15年

勤続15年の歯科衛生士さんの退職金は、80〜150万円という結果に。

勤続年数 × ○万円、その時の月給の○倍など、ルールが定められている歯科医院もあるようです。

調査結果を見て、自分の給与・年収はもしかして相場よりも低いの?と思われた方は、ぜひ一度デンタルスタイル採用サポートにご相談ください!

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