歯科医師のお給料・年収・開業資金を徹底解説!【2020年版】

歯科医師は国家資格であり、医療従事者の中では医師に次いで高収入なイメージがあります。

また歯科医師としてのキャリアを考える場合、知識や技術の向上だけでなく、同時に年収のアップも期待する方がほとんどでしょう。

では実際のところ、歯科医師の年収はいくらくらいなのでしょうか。お金のことは他人にはなかなか聞けないことなので気になりますよね。

そこで今回は、歯科医師の年収について、全体の平均、男女別、年齢別、地域別、勤務施設別に分けて調査しました。

また、勤務医だけでなく開業医の年収や開業にかかる費用についても調べたので、ぜひ最後までご覧ください。

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[目次]

1.歯科医師の平均年収は約570万円
2.男性歯科医師は40代で年収1,000万円超え
3.地域による年収の違い
4.大学病院のお給料は安い!?勤務先別年収の違い
5.開業医は年収1,200万円!

6.開業資金はいくらかかる?
7.最後に

1.歯科医師の平均年収は約570万円

厚労省によって行われた賃金構造基本統計調査によると、歯科医師全体の平均年収は570万1,000円。男女別にみると、男性の平均年収は652万3,300円、女性の平均年収は472万9,200円となりました。

ただし、ここで注意すべき点は、年収は実際の手取り額とは異なる点。実際は毎月の給与から健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料、所得税などが差し引かれた金額が月々の手取りとなるため、一年間の手取りは年収よりも少ない額になります。

また、姉妹サイトWHITE CROSSでは、会員の歯科医師を対象に、年収に関する調査を実施しました。その結果、全体の24.4%の先生が、年収1,000~1,500万円と回答。

さらに、年収1,500〜2,000万円の先生が10.7%、2,000万円以上の先生が22.2%を占めることから、このアンケートの回答者の半数以上が、年収1,000万円を超える結果になっています。
(参照:WHITE CROSS 歯科医師の年収(所得)はいくらですか?

2.男性歯科医師は40代で年収1,000万円超え

次に歯科医師の年収について、男女別、年齢別の違いを見ていきましょう。賃金構造基本統計調査をもとに、以下の表にまとめました。
(参照:令和元年賃金構造基本統計調査-厚生労働省

男性歯科医師の場合、24歳時点では歯学部卒業後すぐの臨床研修中のため、年収約190万円となっていますが、その後歯科医師としての経験年数が増えるにつれて収入も高くなり、50代で年収1,000万円以上に達する方が多いようです。

女性歯科医師の場合、男性以上に年代によって年収が大きく増減する傾向にあるようですが、これには結婚、出産、育児などのライフステージの変化による職場や勤務形態の変化が関係していることが考えられます。

年齢 男性 女性
~24歳 189.4万円 189.7万円
25~29歳 300.8万円 251.3万円
30~34歳 691.0万円 416.0万円
35~39歳 656.8万円 923.0万円
40~44歳 974.8万円 778.6万円
45~49歳 1,090.9万円 889.1万円
50~54歳 1,368.6万円 593.6万円
55~59歳 857.1万円 1,232.5万円
60~64歳 923.6万円
65~69歳 533.6万円 582.2万円
70歳~ 1,080.0万円

男女別、年齢別の歯科医師年収(出典:賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)

3.地域による年収の違い

つづいて、都道府県別の年収の違いをみると、男性歯科医師の場合、平均年収がもっとも高かったのは群馬県の1,800万円。

次いで埼玉、愛知、熊本、滋賀、奈良、新潟の7県では、1,000万円を超えていました。

女性歯科医師の場合、平均年収がもっとも高かったのは鳥取県の1,260万円で、次いで栃木、岐阜、神奈川、山口、富山の6県で、1,000万円を超える結果になりました。

都道府県 男性 女性
全国平均 652.3万円 472.9万円
青森県 253.2万円
秋田県 454.8万円
福島県 566.1万円 402.8万円
茨城県 748.8万円 720.0万円
栃木県 1226.5万円
群馬県 1,800.0万円
埼玉県 1,464.0万円 327.6万円
千葉県 991.8万円
東京都 534.6万円 348.0万円
神奈川県 598.5万円 1,101.5万円
新潟県 1,004.4万円 723.6万円
富山県 607.4万円 1,026.0万円
石川県 435.6万円 439.7万円
福井県 478.3万円
岐阜県 1,159.1万円
静岡県 999.6万円
愛知県 1,246.2万円 688.8万円
滋賀県 1,199.7万円 553.7万円
大阪府 255.3万円 241.7万円
兵庫県 956.7万円 702.5万円
奈良県 1,136.0万円
和歌山県 902.9万円 696.6万円
鳥取県 1,260.0万円
岡山県 621.5万円 870.0万円
広島県 922.0万円
山口県 585.4万円 1,048.6万円
徳島県 480.0万円
香川県 874.0万円
愛媛県 799.9万円
福岡県 697.0万円

都道府県別の年収まとめ(出典:賃金構造基本統計調査を元にdStyle編集)

※ 北海道、岩手、宮城、山形、山梨、長野、三重、京都、島根、高知、佐賀、大分、宮崎、鹿児島は男性女性ともにデータなし

また、医師・歯科医師・薬剤師統計によると、医療施設に従事する人口10万人対歯科医師数の全国平均は80.5人とされています。
(参照:医師・歯科医師・薬剤師統計-厚生労働省

この値を上回る地域は、歯科医師数の多い順に東京、徳島、福岡、岡山、広島、大阪、新潟、長崎、岐阜となっています。また北海道、千葉は全国平均とほぼ同じ値です。

都道府県(従業地)別にみた医療施設に従事する人口10万対歯科医師数
都道府県別にみた医療施設に従事する人口10万対歯科医師数(医師・歯科医師・薬剤師統計を元にdStyle編集)

前述の平均年収が1,000万円を超える地域は、新潟県と岐阜県を除くと、人口10万人対歯科医師数が、全国平均の値より低い都道府県という結果になりました。

そのため、人口10万人対歯科医師数が低い地域は、それだけ歯科医師の希少価値が高まり、それに伴いお給料も比較的高くなるという解釈ができるかもしれません。

ただし、この調査は対象である回答者の数や平均年齢が都道府県により大きく異なるため、このデータによって正確な年収を比較することは難しいと思われます。あくまで参考としてご覧ください。

4.大学病院のお給料は安い!?勤務先別年収の違い

医師・歯科医師・薬剤師統計によると、医療施設に従事している歯科医師10万1,777人のうち、診療所で働く歯科医師は9万105人です。

また、大学病院などの医育機関附属の病院で働く歯科医師は8,510人、医育機関附属の病院以外の病院には3,162人が勤務しています。
(参照:平成30年 医師・歯科医師・薬剤師統計-厚生労働省

そのため、歯科医院に勤務する場合の平均的なお給料は、「1.歯科医師の平均年収は約570万円」で解説した、歯科医師全体の平均年収約570万円というデータと大きく変わらないことが考えられます。

もちろん、職場によって業務内容の他に月収やボーナス、年収は大きく異なってきます。

就職、転職を考えている場合は、WHITE CROSSの歯科医師求人で調べるか、または希望する勤務先にお給料の見込み額について問い合わせると、より詳しい回答が得られるかもしれません。

それでは、診療所の次に歯科医師が多く在籍している、大学病院のお給料は一体どのくらいなのでしょうか?

まず、大学病院の医局では教授・准教授・講師・助教などといったさまざまな役職があり、それによって基本的な給与が異なってきます。

一例では、医局のスタッフの大部分を占める比較的若い歯科医師の場合、年収は約250万円前後。この金額は大学病院によって、また大学院生であるか否かによっても大きく変わってきます。

しかしながら、一般的に大学病院からの収入だけで生活するのは難しく、特に大学院生の場合は大学院の学費も支払わないといけないので、医局の関連病院や歯科医院でアルバイトをして、大学病院以外からも収入を得ている場合がほとんどです。

このように大学病院は、歯科医院と比較すると、お給料やボーナスが少ない点はデメリットです。

しかしながら、めずらしい症例に出会う機会や、最先端の歯科医療に触れる機会は間違いなく多いでしょう。また大学は臨床だけでなく、研究や教育に携わることができるため、歯科医師として幅広い経験を積むことができます。

医局に所属する間に得た人脈や信頼が、その後のキャリア形成を助けてくれ、医局によっては海外留学のチャンスも広がります。

さらに大学院に進学して研究することによって、臨床家としてだけでなく研究者としての素養を磨き、博士号を取得することができます。臨床のみならず研究に興味のある方は、ぜひ大学院への進学を検討してみてはいかがでしょうか。

5.開業医は年収1,200万円!

医療経済実態調査によると、個人の開業医の年間の平均給与は1,225万3千円とされ、賃金構造基本統計調査の約570万円と大きく異なる結果となりました。
(参照:第22回医療経済実態調査-厚生労働省

また医療法人を経営している場合、勤務するスタッフの給与の合計が4,909万7千円。経営者の歯科医師自身が受け取る年収は、個人で開業している歯科医師よりさらに上回っている可能性があります。

ただし、個人で開業する場合でも、医療法人を経営する場合でも、院長としての報酬を受け取るのと同時に、将来のために備えておくべきお金についても考えなければいけません。

たとえば、開業のために借り入れた借入金の返済、病気やけがで休業した場合の所得保障のための費用、老後のための退職金の積み立てなどを考慮する必要があります。

そのため、勤務医と開業医のお給料は、内容と性質が異なるものであり、必ずしも同じように年収を比較できるわけではないので注意が必要です。

6.開業資金はいくらかかる?

開業を決意した場合、まずは大まかな事業計画を立てることからはじまります。

一般的に、開業資金には開業する土地や建物、設備の他、スタッフの人件費などがかかります。また、運転資金として1,000~1,500万円程度が必要になるため、歯科医院の開業には、最低5,000万円程度が必要といわれています。

そのうち自己資金として1,000~2,000万円を準備するケースが一般的なようです。

自己資金でまかなえない分は、銀行に融資を申し込むことになります。銀行では、融資した資金をきちんと返済できるかどうか、厳しい審査がなされます。

返済能力があることをアピールするためには、次の2つのポイントをおさえる必要があります。

まず、事業計画書において堅実な収益予想を立てることが大切です。自由診療収入を高く見込んだり、人口統計に基づいた診療圏調査よりも来院患者数を多く見込んだりしても、銀行に納得してもらうことはできません。

そして、勤務医時代の年収や経験実績、開院後の診療方針やビジョンを伝え、評価してもらうことが大切です。自己資金の金額も重要な評価ポイントであり、貯蓄のある歯科医師ほど借金の返済能力があるとみなされます。

そのため、開業前の勤務医時代から貯金をすることは、その後の歯科医師人生を歩むうえで非常に重要であるといえます。

また、銀行から融資を受ける際は、開業資金としてなるべく多くの額を借りておくことをおすすめします。

開業後に不足資金を新たに借りることは難しいため、開業当初に多く借りて、手元に残しておくと安心です。開業後に購入を考えている医療機器がある場合は、開業時に購入しておくのが賢明です。

開業準備については、姉妹サイトWHITE CROSSの連載企画「歯科医院開業準備の基礎知識」に詳しく記載されています。こちらも併せてご覧ください。

WHITE CROSS「歯科医院開業準備の基礎知識」記事一覧

7.最後に

今回は、歯科医師の年収についてさまざまな観点から解説し、これからの歯科医師の在り方についても説明してきました。

自分の望む年収とキャリアプランを実現しながら、仕事を続けるためには、まず現在の職場もしくはこれから就職を考えている職場が本当に今の自分にマッチしているのかを考える必要があります。

職場に求める条件はお給料やキャリアだけではないはずです。他にも、待遇や勤務地、人間関係や職場の雰囲気、休暇の取得しやすさ、また女性であれば育休や時短勤務の有無などさまざまな条件が挙げられます。

就職や転職を考える場合は、自分がどの条件を大切にしたいのか優先順位を決めて、職場を探してみましょう。

姉妹サイトWHITE CROSSでは歯科医師求人の検索が可能です。

お給料、勤務地、勤務形態、勤務環境、診療環境について細かく希望条件を設定して、求人検索することができます。

ぜひ、WHITE CROSSでご自身の理想とする年収と働き方を叶えられる職場を見つけ、働きやすい環境で、歯科医師としてキャリアアップしてくださいね。

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